この記事では、「Incipia」がSearch Adsキャンペーンの運用経験から得た知識を基に、Search Adsを使いこなすための5つのベストプラクティスをご紹介します。

1 TTRとCVRが低下する理由と、その改善方法

TTRとCVRが低い場合の一番の改善方法は、確実に高い評価のアプリレビューをもらえるようにすることです。低評価のレビューは、オーガニックで発生するCVRを低下させるだけでなく、同じ検索結果のページで表示されるSearch Adsキャンペーンにも悪影響を与えます。実際、星1個や2個のレビューは、レビューが無いよりもTTRとCVRの低下に影響を及ぼします。これは、多くのユーザーは、レビューの低いアプリを遠ざける傾向にあるためです(通常、3つ星が普通の評価とみなされ、これより星が少ないと、低評価だと判断されます)。

また、アプリの新しいバージョンをリリースする際、現在のレビューをそのまま引き継ぐか、リセットするかを選ぶことができます。もし、レビューをリセットする場合は、また新たに好評価のレビューを獲得しなければ、CVRが低下してしまう可能性があります。実際に、新しいバージョンにアップデートし、レビューをリセットした後に高評価のレビューが得られず、CVRがおよそ30%も低下してしまったという事例もあります。レビューがリセットされることで、Search Ads以外のCVRも変化しますが、特にSearch AdsにおけるCVRに大きく影響を与えます。ユーザーは、オーガニックの検索ランキングで1位に表示されるアプリと、Search Adsで表示されるアプリのレビューを見比べることになるため、Facebook広告やGoogle AdWordsでは起こらなかった競争が発生するのです。

さらに、TTRが低いと、Search Adsにおいて広告が表示される機会を減らすことになってしまいます。これは、Search Adsにおける広告ランク決定のアルゴリズムにTTR(他にCPT入札額などが含まれる)が大きく影響しており、この広告ランクが高いほど、オークションで勝ち、インプレッション数を増やすことができるためです。

では、競争率の高いオークションにおいて、広告ランクを決定する主要な要素であるTTRがどのくらいインプレッションに影響を及ぼすのでしょうか?

TTRの重要性を検証するにあたって、Search Adsは、セカンドプライスオークションを採用していること、また、ユーザーが広告をタップしなかった場合、「Apple」には利益が生まれないということを念頭に置いてください。

つまり、Appleの立場からすると、入札額の高さだけをオークションにおける広告表示の条件にはしたくないわけです。「Apple」は、Search Adsにおける最大CPT入札額をそのまま請求するわけではなく、セカンドプライス方式によって、オークションに勝った広告には、2番目に高い広告ランクに基づいた金額が請求されます。

例えば、もし入札額が高くTTRの低い広告と、入札額は低いがより高いTTRを獲得している広告があった場合、「Apple」は、入札額が低くてもTTRが高い広告を表示した方が、より多くの収益を得ることができるのです。

「Apple」はTTRに関して次のように述べています。

「ユーザーからの反応は、広告と入札キーワードとの関連性を判断する上で重要な一要素です。Search Adsで表示された広告をタップしなかったユーザーには、その広告は表示されなくなります。」

また、CPA目標を設定しており、かつCVRが低下している場合、「Apple」の最適化アルゴリズムによって広告が表示されなくなり、インプレッションを低下させてしまいます。検索したユーザーからのCVを得ることができず、また、極端に高いCPA目標を設定していない限り、CPAが目標とする金額を超えてしまうため、インプレッション数は低下していきます。

最後に、アプリのレビュー(現在のものと、累積したものの両方)が広告ランクの品質スコアに影響していることもわかりました。(※編集部注:Incipia社の見解であり、Appleが公式に認めているわけではない) つまり、アプリのレビューは、TTRやCVRだけでなく、インプレッションにも影響を与えるということです。

2 TTRを改善する方法

では、どのようにTTRを改善したら良いのでしょうか?

TTRは、広範囲の検索マッチに除外キーワードを追加して、適切なターゲティングを行うこと(後ほど紹介する5つ目のベストプラクティス)、もしくは、CPA目標を設定し、アプリのタップやDLにつながるインプレッションが得られる可能性を高めることで改善できます。しかし、Search Adsは、アプリのメタデータを基に作成されるため、TTRはSearch Adsのプラットフォーム以外でも改善することができます。

基本的な改善方法としては、アプリのレビューの評価を高めることや、アプリ詳細ページにおけるディスクリプション、スクリーンショットの見直しなどが挙げられます。さらに、「Incipia」が行った調査によって、検索ボリュームが高いキーワードをアプリのメタデータに使うことで、TTRを上昇させられることがわかりました。特に、ディスクリプションの中で検索ボリュームの高いキーワードを使った場合、一見大きな改善は見られませんでしたが、アプリのスクリーンショットの中でそのキーワードを使うことで、TTRを高めることができました。このように、詳細ページのスクリーンショットの中に最もCVをもたらすキーワードを含めることで、それらのキーワードに対するTTRを改善させることができます。

3 インプッションが得られないキーワードの改善方法

前述したように、広範囲の検索マッチに除外キーワードを追加して、適切なターゲティングを行いTTRを改善するという方法は、選んだキーワードに対して広告を表示させる可能性を高めるのに効果的ですが、さらに簡単にインプレッションを得るためには、入札額を上げることが一番です。

オークション形式の広告プラットフォームでは、競合がどんなキーワードに対していくら入札しているかがわからないという問題があります。さらに「Apple」では、インプレッションシェアや、インプレッションを得るためにどれだけ入札すればいいかに関するデータを公開していません。このような状況で、どうしたら適切なキーワードに適切な金額を入札することができるのでしょうか?

インプッションのない、もしくは低いキーワードを、予算をなるべく無駄遣いせずに最適化するためには、以下の2つの方法があります。

  1. 予算に余裕のあるキャンペーン(CPTが高額になってしまっても、キャンペーン全体にそこまで大きな影響を与えないもの)を使って、インプレッション数を上げたいキーワードに入札する。 突然CPTの高いインプレッションがいくつも発生することを防ぐため、CPA目標を設定しておいてもいいでしょう。
  2. キーワードに対するインプレッションが発生するまで、最大CPT入札額を徐々に上げていく。インプレッションが発生した時点の金額が、最大CPT入札額を設定する際の最低金額となります。

先ほども述べたように、このテクニックを利用する必要があるのは、競合がどんなキーワードをどのくらいの金額で入札しているかがわからないためです。現時点では、上記した方法や、多少の予算の無駄遣いになるリスクを背負った実験を行うこと以外で、オークションに勝つために必要な入札額を特定することはできません。

もし、入札額をいくら高くしてもインプレッションを得られない場合には、下記のいずれかが当てはまります。

A)競合がさらに高値で入札している、
B)キーワードに対するアプリの関連性スコアが低すぎて広告が掲載されない、
C)そこにマネタイズ可能なインプレッションが存在しない

しかし、前述した方法でキーワードの最適化を行っていれば、利用するべきキーワードへの理解が深まっているはずです。そのため、インプレッションがいつまでも得られないキーワードに固執するのではなく、時間や予算を無駄にしないために、より効果を示したキーワードに集中しましょう。

4 インプレッションを向上させる方法

入札額を上げてもインプレッションが得られない場合、問題はキーワードとアプリの関連性にあります。キーワードをアプリのメタデータに含めることで、そのキーワードにおけるインプレッションだけでなく、それに類似したキーワード(部分マッチや検索マッチ)においてもインプレッションを向上させることができます。これは、主にアプリ名とキーワードに当てはまることですが、アプリのディスクリプションにおいてもこの影響が現れます。アプリのメタデータにキーワードを含ませて最適化することで、インプレッションが最大45%も向上したという事例もあります。

5 低いROIを改善する方法

ROI(それぞれのKPI達成に必要なコストなど)を改善する最も簡単な方法は、CPA目標を設定することです。しかし、CVRが低いキーワードを含む広告グループにCPA目標を設定しても、ほとんどの場合インプレッションを抑制してしまい、グループ内のすべてのキーワードに悪影響を与えてしまいます。

この問題は、完全一致や部分一致を使った検索キーワードのターゲティング、特定のキーワードをSKAGs(単一キーワードの広告グループ)に分割することなどで解決できます。さらに、これはあまり知られていない方法ではありますが、ディメンションの最適化を行うことも効果的です。これは、Search Adsのレポートを基に、高い成果をもたらすユーザーのみをターゲットに絞ることで、インプレッションに対して高いCVRを獲得することを目的としています。例えば、年齢層のディメンションであれば、18〜24歳において最も効果を示している場合、18〜24歳のユーザーのみをターゲットに設定することができます。

この記事は、Incipia社のブログ”5 Advanced Apple Search Ads Best Practices“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Incipia in English under the permission from the author.


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