Renewal
     

(編集部注*2016年3月23日に公開された記事を再編集したものです。)

皆さんはパレートの法則をご存じですか? ある事象の2割の要素が全体の8割の結果を生み出しているという法則です。例えば、良いショットを打つためのテニスにおけるフットワーク、日本語を学習する際よく使われる漢字をならうことがこの2割の要素に当たります。そしてアプリの成長においてはユーザーのアクティベーションがこの2割に当たるのです。

では、モバイルのオンボーディングとはいったい何でしょうか? なぜアプリの成長に必要不可欠なのでしょうか?

オンボーディングとは、ユーザーにプロダクトの価値を伝えるプロセスです。

 

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もう少し具体的に述べると、オンボーディングはアプリのダウンロードからユーザーのアクティブ化への架け橋になります。アプリをダウンロードしたユーザーにアプリの価値を伝え、長期的に利用してもらうことがオンボーディングなのです。では、いったいなぜこれが重要な2割の要素にあたるのでしょうか?

理由1. 71%ものアプリがわずか1日でユーザーが離脱してしまうから

恐ろしい数値だとは思いませんか?ありとあらゆる方法を試してユーザーを獲得したとしても、そのほとんどをたった一日で失ってしまうのです。30日後に90%のユーザーが離脱し、90日以内には96%ものユーザーを失ってしまいます。

 

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アプリチームは必ず、優れたプロダクト開発とマーケティングだけではアプリを成長、維持させることは不可能だという壁にぶつかります。アプリストアは膨大なアプリであふれており、ユーザーはアプリをダウンロードしてもすぐに離脱してしまうからです。従って、アプリがユーザーの生活において必要不可欠なものであることを明確に示さなければいけません。

“この離脱率を改善する最善の方法は、アプリをインストールした最初の数日間、特に初回起動時に力を入れることです。そうすることでユーザーはアプリを継続して利用するようになります” ー UberのグロースハッカーAndrew Chen

では、人気の高いアプリは他のアプリとどこが違うのでしょうか?その違いこそがオンボーディングであり、その効果は絶大です。

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上位10個のアプリのリテンションカーブを見てみましょう。1日後のリテンション率が平均的なアプリの2倍になっていることがわかります。うまくオンボーディングさせると、ユーザーが再訪して利用するだけの価値を感じてもらうことができるのです。

理由2.オンボーディング は最もボリュームの多いユーザー群に影響を与えるから

リソースが限られている時は、どこに照準を合わせれば最善の結果を生み出すことができるのか考えます。アプリのダウンロードから登録までのファネルで、各ステップでユーザーは障壁を感じ離脱してしまうでしょう。

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オンボーディングはファネルにおける最初のステップです。その最初のステップで何をするかが後のステップにおけるユーザーフローに影響を与えます。そしてそれはより多くのユーザーがエンゲージメントし、定着し、アプリをシェアし宣伝してくれることを意味するのです。ユーザーが多くなれば、再エンゲージメントに注力したり、コンバージョンさせたりするなど、自分のゴールに応じた様々な働きかけを行うことができます。

理由3.ユーザーの定着は新規ユーザーの獲得よりコストが掛からないから

 知っての通り、モバイルにおけるユーザー獲得にかかるコストは普遍性がないため、高くついてしまいます。ユーザー側はアプリをダウンロードするために、開発チームはユーザーを獲得するために多くの時間を費やしていることを頭に入れておいてください。

開発チームはユーザーを獲得するために様々なチャネルを通じて多くの時間と費用を費やさなければいけません。一方でユーザーもアプリを検索し、レビューを読み、パスワードを登録し、ダウンロードするために時間を費やします。

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ユーザーの獲得はユーザーを定着させるよりコストが高いです。新たなチャネルでユーザーを獲得することに時間を費やすより、現状のチャネルでダウンロード数を増やすことに時間を使いましょう。

理由4. 優れたプロダクトにおいてはダウンロード数よりも離脱率のほうが優れた指標だから

“優れたプロダクトかどうかを分かるたった一つの指標は、繰り返し利用してくれているファンの数です。Andrew Chen

ユーザーに適切なオンボーディングを行うことは、ユーザーが定着し長期的にアプリを利用してくれることにつながります。それがアプリに対する理解につながるので、ユーザーはアプリの可能性を十分に引き出し活用することができるのです。

理由5. ユーザーがオンボーディングを突破しなければ、ユーザーはアプリに二度と戻ってこない(シェアもしない)から

“オンボーディングがうまくいかなければ意味がありません。誰にも使われない機能を開発するのであれば、ビールでも飲んでいた方がましです。- Nancy Hua

熱心なユーザに向けてあなたがどんなに時間と労力をかけて素晴らしい機能を開発したとしても、ユーザーがたった一日で離脱してしまったら、その機能の存在を知らないまま終わってしまうのです。オンボーディングで初回ユーザーにこのような素晴らしい機能を紹介することが、アプリを成功に導きます。

理由6. 新規ユーザー全員が、”新しい”から

全てのユーザーがアプリ内の素晴らしい機能に気が付くわけではありませんが、オンボーディングによって新規ユーザーであれば全員が経験することができます。

オンボーディングの大きな利点は、既存ユーザーに影響を与えることなく新しいフロー、変更や調整をテストするチャンスがあることです。たとえば、ごく一部の新規ユーザーに対してテストを行い、以前のオンボーディングとのユーザーの差異を見ることができます。そして熱心なユーザーはその変更に気が付くこともないのです。   

理由7. オンボーディングはアプリの第一印象だから

オンボーディングは新規ユーザーにアプリを紹介し、価値を伝えるプロセスであり、アプリの第一印象です。だからこそオンボーディングは素晴らしいものにしなければいけません。そうしなければ、アプリが成長するチャンスを失ってしまいます。

オンボーディングの改善に時間と労力を費やすことは、アプリを使ってくれるユーザーを増やすのに最も効果的です。オンボーディング改善によってアプリにエンゲージメントしたり定着する可能性が高まり、アプリのダウンロード数をさらに増やす口コミにもつながるのです。

この記事は、Apptimizeのブログ7 Reasons Why Mobile Onboarding Is Your App’s 80/20*を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese **translation of this original article on *Apptimize* in English under the permission from the author.*

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