はじめに   多くのアプリ事業者の方は、新規ユーザーの獲得だけでなくいかにユーザーが継続して使っているかもウォッチしていると思います。  

ユーザの継続状況を測る指標としてはチャーンレート(離脱率)があります。   例えば月間チャーンレートを計算する場合   

[月間の合計チャーン数]  ÷ [月初のユーザー数]

 

という計算式が一般的かと思いますが、実はこの計算方法では間違った判断を下してしまう可能性があります!   この記事では具体例を交えながら正しい離脱率の算出方法についてご紹介したいと思います。  

1.一般的なチャーンレート計算の例  

具体的な例で見てみましょう。   皆さんが架空の動画配信アプリ「Movie Junkie」の事業責任者だったとしましょう。下の表は7月におけるMovie Junkieのデータです。   チャーン   7月は月初のユーザーが1,000人で、7月中に新規ユーザーを400人獲得しました。解約者は既存ユーザーの5%にあたる50人と新規ユーザーになってすぐにMovie Junkieを解約してしまった10人を足しあわせた計60人だったとすると、一般的な計算方法で求められるチャーンレートは以下になります。    

60 ÷ 1,000 = 6.0%

   

その一ヶ月後、8月のデータでもチャーンレートを計算してみましょう。     チャーン     8月の月初のユーザー数は1,340人です。8月も7月と同じ数の新規ユーザー400人を獲得しましたが、既存ユーザーの5%にあたる67人と8月に獲得した新規ユーザーの10人を足しあわせた77人が解約してしまいました。   この場合8月の一般的な計算方法で求められるチャーンレートは以下になります。    

77 ÷ 1,340 = 5.74%

   

7月と8月の既存ユーザの解約率と、新規ユーザーの解約率は同じにもかかわらず、チャーンレートが改善されたという答えが導き出されてしまいました。     次に、新規獲得ユーザー数に差がある場合を考えてみます。   仮に7月は新規ユーザーが40人しか入らず、8月は先ほどと同じく400人獲得できた場合のチャーンレートを一般的な計算方法で計算してみましょう。   チャーン   この場合も既存ユーザの解約率と新規ユーザーの解約率は7,8月で変化はないのに、今度は8月はチャーンレートが悪化したという答えが導き出されてしまいます。  

2. 一般的なチャーンレート計算の問題点  

一般的なチャーンレート計算は、月初のユーザー数や新規獲得ユーザー数が月によって大きく変わるサービスの離脱率を見るには向いていません。   特にサービス拡大期などは新規ユーザー獲得数の変化が大きく一定しないため、一般的なチャーン計算ではチャーンレートの変化を見誤る場合があります。   ひいてはそれが原因で誤った意思決定を引き起こすことも考えられます。

3. より正確なチャーンレート計算の方法  

3-1.より正確なチャーンレート計算方法①  

単純なのは、毎日チャーンレートを計測し、それを足し合わせる方法です。毎日計測すればその日のチャーンレートは正確に出ますし、月間のチャーンレートは日別のチャーンレートの合計で出せます。   チャーン   こちらの方法で正確な値は出せますが、毎日チャーンレートを出さなければいけないのは面倒ですよね。   

3-2.より正確なチャーンレート計算方法②   ここで7月の概況を図にしてみます。 x軸に日数、y軸にユーザー数をとりました。7月1日におけるユーザー数が1,000人で7月末のユーザー数は1,340人なので、日別のユーザー数の累計(User Days)は台形の面積を求める公式で出せますね。  

離脱率計算  

(1,000+1,340) x 31 ÷ 2 = 36,270

 

この36,270人が、7月の31日間におけるユーザー数の累計です。   7月のチャーン数の合計を31日間のユーザー数の累計で割ると、  

60 ÷ 36,270 = 0.17%

 

となります。この0.17%が日次の平均チャーンレートなので、月のチャーンレートは  

0.17% x 31 = 5.13% 

 

となります。   同様の計算を8月分も行ってみると、一般的な計算よりも両方の月でチャーンレートに差が出ないことがわかると思います。   チャーン    

3-3.より正確なチャーンレートの一般式   一定期間dのチャーン数の合計をc、一定期間における開始時のユーザー数をt1、終了時のユーザー数をt2とすると、日別チャーンレートcrの計算式は次のようになります。    

churn_fomula01     したがって、ある期間dにおけるチャーンレートをCRとすると計算式は   チャーン 公式     になります。この計算式を使うと、期間の最初と最後のユーザー数と期間中の合計チャーン数さえわかればどんな期間のチャーンレートも算出できます!     月間のチャーンレートに使うことが多いと思いますので、その場合はt1に月初のユーザー数、t2に月末のユーザー数、cに月間の合計チャーン数を代入してください。  

まとめ  

いかがだったでしょうか?より正確なチャーンレートを把握して、アプリの成長に役立てましょう!   今回は計算式のご紹介をしましたが、離脱率を下げるための施策の具体例や、サブスクリプション系アプリが目指す究極の状態「ネガティブチャーン(逆離脱率)」などについての記事も書きたいと思います。  

*本記事作成にあたっては下記の英語記事を参照させていただきました。
* A Better Way to Calculate Your Churn Rate    


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