本記事は、2017年9月14日に開催した 「Growth Hack Talks #6」での発表内容を元にしたイベントレポートです。アプリ業界で今もっとも勢いのある市場の一つである漫画アプリ。大手出版社から新興ベンチャー企業までが漫画アプリを提供し、群雄割拠の様相を呈しています。「マンガボックス」のご担当者様に自社アプリにおけるプッシュ通知のノウハウをお話していただきました。

登壇者紹介

株式会社ディー・エヌ・エー 安江亮太 (やすえ りょうた) 氏

IPプラットフォーム事業部 事業部長 兼 開発一部 部長 兼 マンガボックス編集部 編集長

自己紹介と事業の紹介

こんにちは。今回、『マンガボックス』のマネタイズについてお話させていただく安江と申します。
私は新卒で株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、マーケティングや海外事業などを経て、現在はゲームのエンタメ事業本部でIPプラットフォーム事業部全体を見ています。『マンガボックス』ほか、「エブリスタ」と海外向けのサービス・マイアニメリストの担当もしています。

『マンガボックス』は、人気マンガ家の新作連載が無料で読めるアプリ。雑誌で連載中の人気作品が読める「連載本誌」、アマチュアクリエイターの作品が読める「インディーズ」、マンガ作品を購入できる「ストア」と、3本柱のサービスになっています。

『マンガボックス』の歴史は=マネタイズの歴史でもあります。アプリのリリースから4年弱
が経とうとしていますが、最近は経常黒字を一気に拡大させています。
では、どのように経常黒字に持っていったのか、これからお話させていただきます。

時代にあわせたマネタイズ手法

こちらはサービス開始から現在に至るまでの売り上げ推移のイメージ図で、4つのフェーズに区分しています。

マネタイズを以下のように5つの時代に区分して説明していきますね。

原始時代〜マネタイズなし〜

イメージ図にはありませんが、原始時代とは連載開始、つまりサービスリリース当初のことを指します。半年弱ぐらいはほとんどマネタイズがなく、サービスをグロースするために模索していました。金田一少年が出ていたCMを覚えている方も少なくないかもしれませんね。

縄文時代〜連載マネタイズ〜

次は連載作品によるマネタイズの時代。これには、大きく分けて2つの手法がありました。

マンガといえば単行本。ということで、アプリを通して本と電子版の両方を販売します。
単行本はただ販売するのではなく、作品に興味を持った読者に購入してもらいやすいよう、連載開始時期と合わせて出すなど、様々な取り組みも行いました。つまり、1話を読んですぐに単行本が1巻購入できるということ(続きがすぐに読める)。これが2つの手法のうちの1つ「単行本発売」です。

そしてもうひとつが「先読み」です。SNSでシェアすることで先に次週の内容を読むことができます。
ですが、連載面の制約上、単行本展開できる作品数は限られますし、先読みを利用してくれるユーザーは一部の熱狂的なファンのみ。一定以上の売り上げはありましたが、スケールさせるにはまだまだと言った感じでした。

戦国時代〜広告マネタイズ〜

このフェーズでは「マンガボックスは広告が多い」と言われるくらい、一時期いろいろな広告を掲載していましたね。
まず始めに、GoogleのDSPを使った純広告でのマネタイズをはかりましたが、レスポンスが遅く、あまり効果はあがりませんでした。

このほかにもゲームや一般小説のマンガをタイアップ広告や、スマホ広告のAMoAd社と一緒に「DeNA Ad Platform」で広告フォーマットを開発し、DSPではなくアドネットワークという形で広告運用を行っていました。
複数の広告手法によって、アドネットワークでは単月で数千万を売り上げ、純広告でも1番売り上げが立った時は単月で数千万ほどを達成します。しかし、純広告の場合は生産性がずっと続かないモデルになっているため、工数がかかってしまい利益率が良いとは言えない。
そこで、このまま労働集約的なモデルを続けるか否か、頭を悩ませました。

江戸時代〜ストア (電子コミック販売)〜

電子書籍市場は前年比30%ずつ、毎年伸び続ける市場であると言われています。そんな中で、どうやって電子書店でマネタイズをしていくべきか。

これはリリース以降の売り上げを示したグラフですが、継続して右肩上がりになっていることがわかりますよね。季節的な要因もあるため単月でぶれたりもしますが、長期トレンドでいうと、今でも右肩あがりのまま売り上げは上がっている状態です。
始めは連載作品だけの取り扱いで思ったようにマネタイズできていませんでしたが、広告のおかげである程度マネタイズできるようになり、安定して利益も出せるようになりました。『マンガボックス』のストアでは、現在、連載をしていない各社のマンガ作品も電子単行本として販売しています。

ただ、そこで改めて振り返り、「単純に利益だけを追求するのがマンガアプリじゃないよね」と、原点に立ち返ってきたというのが今のフェーズです。

平成〜マルチメディア展開+コンテンツ販売〜

『マンガボックス』をリリースして1年後ぐらいに、講談社さんのコンテンツ「恋と嘘」がダヴィンチとniconicoが運営する「次にくるマンガ大賞」で「次にくるマンガ大賞」を受賞しました。この時点で「恋と嘘」の初版は1万5千〜2万部ほどでしたが、10万部以上を目標にして講談社と共に販促に力を入れた結果、累計160万部を突破しました。2017年7月にはアニメ化、なんと10月には実写映画が全国で上映されます。
こういったマルチメディア展開が3〜4年経って、ようやくポツポツとできるようになってきました。

まとめ

「恋と嘘」は講談社さんの作品ですが、『マンガボックス』が独自で編集・制作している作品もあります。その一つが「ホリデイラブ〜夫婦間恋愛」。不倫ものであるせいか電子版を中心に売れ始め、現在は5巻まで刊行していますが累計40万部を達成しました。各所の電子書店でも評判になっているこの作品を筆頭に、今後も様々な作品を仕掛けていく予定です。

マンガボックス編集部として他社と一緒に作る作品以外に、新人発掘の場として「マンガボックス編集部杯」を開催しています。これは新人の作家さんをたくさん集めて、その中から5、6作品を選び、その作品をマンガボックス本誌で公開するというもの。そしてユーザーによる人気投票に応じて、本誌での連載が始まります。
「人間工場」は、「春のマンガボックス編集部杯」で1位を獲得した作品の連載。初動からかなり好調で、初週は全体でもランキングの1位に輝きました。これからも『マンガボックス』発の作品としてさらに人気の作品になっていくことを想定しています。このように、今後は編集部独自の作品を次々と人気作品に育て上げていきたいですね。


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「Growth Hack Journal」を運営している「Repro」は、アプリ解析・マーケティングツールの提供からユーザ獲得やユーザ定着のためのマーケティング支援等のソリューションまでワンストップで提供、アプリの成長を支援しています。

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