本記事は、2017年12月7日に開催した「Growth Hack Talks #8」での発表内容を元にしたイベントレポートです。カジュアルな出会いから結婚を前提としたお付き合いまで、群雄割拠のマッチングアプリ業界。華やかなアプリの裏側では、マッチングしてもらうためのアルゴリズム変更やUX改善、プッシュ通知施策などディレクター/エンジニア/マーケターたちによるグロースハックが日々行われています。「Pairs」のご担当者様に自社アプリのノウハウをお話していただきました。

登壇者紹介

株式会社エウレカ 金田悠希(かなだ・ゆうき)氏

Pairs 日本版 事業責任者

自己紹介と事業の紹介

株式会社エウレカで、国内最大級の恋愛・婚活マッチングサービス『Pairs』日本版の事業責任者としてプロダクトマネジメントを担当している金田です。本日はオンラインデーティング業界のことや『Pairs』が考えていることについてご紹介します。

『Pairs』は累計会員数700万人を突破し、利用・実績ともに国内No.1を誇るオンラインデーティングサービスです。私たちは、サービスの利用を通して実際に恋人ができることに重点をおいており、プロダクト開発・運営にとどまらずデート支援などにも取り組むことで、そういった面でも常にNo.1であり続けたいと考えています。

オンラインデーティング業界のこれから

オンラインデーティングは毎年平均約130%ずつの推移を見せる、成長率著しいマーケットです。
しかし、一方で、2020年をむかえても450億円程度の市場にしかならないと言われています。つまり、市場としてはまだまだ小さな規模感なんですね。ここについて、個人的に高いハードルがあるように感じています。
現在のオンラインデーティング市場の課題は、“Stigma(スティグマ)”というキーワードに集約されていると言えるのではないでしょうか。Stigmaとは「汚名・烙印」などの偏見を意味する言葉。

オンラインデーティングサービスは、未だにいわゆる「出会い系サービス」と同じ括りで見られることがあり、「どんな人が利用しているかわからないから怖い」「騙されるんじゃないか」というような、マイナスな印象を抱かれる場面も少なからずあります。これではたとえテレビCMを流して認知が広まったとしても、その次には繋がりにくい。なので、まずはネガティブなイメージを払拭する必要があると考えています。

Stigmaを乗り越えるためにしていること

2017年8月、『Pairs』でのマッチングがきっかけで実際に交際・入籍をしたカップル3組に出演いただき、2人が結ばれたストーリーの動画や画像を、渋谷の大型ビジョンを含む屋外広告と約700台のタクシー広告などで同時複数展開しました。“いいね!”と“ありがとう”を送り合ってマッチングし、交際を始めるまでのストーリーと2人が今感じていることなどを、ユーザー自身の言葉とありのままの姿で表現することで、現代の新たな恋愛・婚活のあり方を世の中に届ける施策でした。

オンラインデーティングサービスは、身近にいる友達や同僚に恋人ができたり、結婚した人がいたりすると始める傾向が強いという調査結果が出ており、私たちはこの点にも着目しています。Stigmaを取り除くためには、恋活や婚活が目的で利用している人がほとんどであることや実際にサービスを利用して恋人ができたカップルのエピソードなど、裏付けとなるデータや事例とともに発信していくべきだと考えているので、これらが補強材となってくれるんです。

グロースハックだけでなく“マーケットハック”

『Pairs』は、「①いいね!送信→②マッチング→③メッセージのやり取り」という一連の流れを体験いただいた後に、利用イメージに沿った月額課金プランの選択ができるビジネスモデルとなっています。
基本的な考え方としては、③以降を最大化していけばグロースハックは可能ですが、それだけではマーケットハックまで至ることはできません。「③メッセージのやり取り」後のUXまできちんと観察し、本当にグロースしているのかを常に考え続けていく必要があります。そこで、飲食代をPairsが全額負担することでデートのサポートをするイベント「Pairs プレミアムフライデート」や、共通の趣味をテーマにしたマッチングイベントを開催したり、Pairsカップルの体験談をまとめた「幸せレポート」の発信を積極的に行っています。

私は、グロースハックとマーケットハックは違う視点で考えるものだという認識を持っています。グロースハックは一般的にサービスインしたユーザー向けに考えるものですが、マーケットハックはサービスの外にいる見込みユーザーも対象です。
もちろん『Pairs』そのものを知らないという方もいるので、認知拡大への仕組みを作ることはとても重要ですし、認知がある程度広がったら次はサービスを利用してもらって実際にお相手と会ってみてもらいたい。

この2つのハードルを乗り越えることが、オンラインデーティングの市場規模拡大を図るうえで必要不可欠だと考えています。

さらに言えば、オンラインデーティングは競合と協力すべきマーケットだと考えています。なぜなら、どこか1社が世の中の信頼を裏切るようなことをしてしまうと、市場全体としてこれまで積み重ねてきた実績やイメージを失うことにつながりかねないから。各社がしっかりユーザー体験とその先の実績作りに取り組み、それらを発信し、協力し合うことが、社会における市場への認知変容に繋がっていくはずです。このような枠組みを私たちだけでなく、マーケットおよびプレイヤー全体で強化するべく取り組んでいきたいですね。

『Pairs』は、サービスを通したユーザー体験を最重要視しています。これはKPIの最大化といった話とは別軸で、『Pairs』で恋人や結婚相手を見つけることができたか——要はユーザーがサービスの恩恵を受けているかどうかということ。売上が好調だとしても、ここが伸びていなければ結局マーケット自体が拡がらないため、常にユーザー体験の向上を念頭においてグロースハックしていかなければならないと思っています。

まとめ

競合同士だとサービスで競い合わなければならない部分はもちろんありますが、まだまだ成長過程のマーケットを拡大していくためにも、協力しながら切磋琢磨していきたいですね。
そして、オンラインデーティングを日本の文化にできるよう、今後も尽力していきます。本日はご清聴いただきありがとうございました。


モバイルアプリの成長支援パートナー「Repro」

「Growth Hack Journal」を運営している「Repro」は、アプリ解析・マーケティングツールの提供からユーザ獲得やユーザ定着のためのマーケティング支援等のソリューションまでワンストップで提供、アプリの成長を支援しています。

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