本記事は、2017年7月18日に開催した「Growth Hack Talks #5」での発表内容を元にしたイベントレポートです。現在アプリ業界でもっとも盛り上がっている市場の一つである「マッチングアプリ」を開発・運営・マーケティングしている担当者をお招きし、ユーザー獲得や継続、マネタイズなどにどう取り組まれているかをお話していただきました。Facebookアカウント連携型のマッチングサービス「Omiai」のご担当者様に自社アプリのノウハウをお話していただきました。

登壇者紹介

株式会社ネットマーケティング 山中美佳(やまなか・みか)氏

株式会社ネットマーケティング

メディア事業本部所属

自己紹介と事業の紹介

みなさんこんにちは、ネットマーケティングの山中美佳です。今日はFacebook広告が高騰している中で、『Omiai』がどのようにして会員数を伸ばすことができたのか、お話しさせていただければと思います。

『Omiai』は2012年に立ち上がったFacebookアカウント連携型のマッチングサービスです。サービス名の通り、真剣に恋愛をしたい方に登録いただいており、6秒に1回マッチングが成立(※2017年1月データに基づく)するほど多くの方が利用しているサービスです。

私自身は2015年からディレクターとして携わり、2016年に企画チームからマーケティングチームに異動して現在はユーザー獲得を中心にを担当をしているのですが、担当するようになってからFacebook以外の広告配信について課題があることに気付きました。それは、Facebook以外の広告の配信が強化しづらいということ。『Omiai』はFacebookアカウントでしかログインできないサービスなのですが、そうすると、おのずとFacebook広告の配信が多くなってしまうのです。

Facebook広告の高騰で大打撃…!?

そんな課題にぶつかる中、2016年はグラフのようにFacebook広告のCPM(表示1,000回あたりの広告単価)が右肩上がりになってしまい、この影響に伴う形でFacebook広告での一人あたりの獲得単価も一緒に上がっていきました。この状況により、ユーザーの獲得数が伸ばしづらくなってしまったのです。

Facebook広告以外の獲得単価の安い広告に配信を寄せてリカバリーすれば問題ないんじゃないかと思われるかもしれませんが、Facebookアカウントでしかログインができないサービスのため、その方法は容易ではありません。Facebook以外の広告に配信してしまうと、Facebookアカウントを持っていない人にも広告があたってしまうため、獲得単価が見合わなくなってしまう可能性があります。このような事情から、『Omiai』はFacebook以外への広告配信強化を積極的にすすめることができませんでした。

目に見えない「間接効果」が起きていた

とはいえ、このままでは会員数を増やすことができません。この状況を打開すべく、色々とデータの分析を進めていったところ、あることに気付きました。それは、Facebook広告の配信量とFacebook以外のユーザー獲得数に相関性があるのではないかということです。

黄色い矢印に注目してください。Facebook広告の配信量が伸びているときに、比例してFacebook広告以外のユーザー獲得数も伸びているように見えないでしょうか。このとき、特にFacebook以外での配信量に大きな変化は見られなかったため、Facebook広告にはテレビCMと同じような間接効果があるのではないかという仮説が成り立ちます。

たとえばBさんがリスティング広告経由で『Omiai』に登録したと仮定しましょう。リスティング広告を経由して登録をする前にFacebookで『Omiai』の広告を見ていたとすると、このFacebook広告がBさんの登録をアシストした、と受け取ることができます。これが間接効果です。このように様々な観点でFacebook広告がそれ以外の広告からのユーザー獲得を影でアシストしていた場合、この貢献度を加味すればFacebook広告自体の獲得単価を多少上げても問題がないのでは、という考え方ができますよね。

では、Facebookの間接的な広告アシスト力はどのように調べればいいのでしょうか。街中にある街頭ビジョンのように、「街中で流れている広告が店頭販売での購入にどれぐらい影響したか」と言われても、答えられる人はいません。それと同じことが『Omiai』でも起きていたのです。

Facebook広告のアシスト力を算出せよ!

『Omiai』はFacebookアカウントでしかログインできないサービスであるからこそ、この間接効果を算出することができました。これについては、以下より検証方法を説明する中でご理解いただればと思います。

『Omiai』は、誰がどこから登録したのかをデータで取得することができます。なので、上記の場合、Bさんがリスティング広告からOmiaiに登録したというデータが取れるとともに、登録するタイミングでBさんのFacebook IDも一緒に取得ができるのです。

もし、事前にBさんがFacebook広告に接触していた場合、接触したタイミングでBさんのFacebook IDを保持しておくことができれば、登録したタイミングのFacebook IDと接触したタイミングのFacebook IDを照らし合せてBさんが登録するときにFacebook広告のアシストがあったかどうかということが検証できます。

この検証については、『Omiai』ではFacebook広告に接触したときのIDを保持することができなかったため、Facebook社に協力してもらいながら進めました。

結果、Facebook広告にはFacebookの獲得単価を1.46倍まで引き上げても問題ないほどのアシスト力があることがわかったのです。この検証結果をもとに、2016年はFacebookの獲得単価の許容を引き上げ、2016年度は2015年度に比べて多くのユーザーを獲得することができました。

最後になりますが、私はFacebookの回し者では全くございません(笑)。そこだけご了承ください。ありがとうございました。

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