本記事は、2017年7月18日に開催した「Growth Hack Talks #5」での発表内容を元にしたイベントレポートです。現在アプリ業界でもっとも盛り上がっている市場の一つである「マッチングアプリ」を開発・運営・マーケティングしている担当者をお招きし、ユーザー獲得や継続、マネタイズなどにどう取り組まれているかをお話していただきました。、女の子が気軽に男の子を”選ぶ”女性主導のマッチングアプリ「Poiboy」のご担当者様に自社アプリのノウハウをお話していただきました。

登壇者紹介

株式会社Diverse(ダイバース) エンジニア  徳永清詩(とくなが・きよし)氏

自己紹介と事業の紹介

みなさんこんにちは、株式会社Diverseの徳永清詩です。宜しくお願い致します。

弊社の提供している『Poiboy』は、女の子から選んでマッチングするアプリ。ポイは他のマッチングアプリでいう「いいね」のことです。従来のマッチングアプリでは男女両方がいいね!を押したらマッチングするというしくみが多いところ、女の子がポイ(いいね)をした時点でマッチングとなり、コミュニケーションが始まるサービスになっています。

『Poiboy』でグロースハックをしていく中で二つ重要なことを見つけました。一つめはオンボーディングでユーザーが使い慣れるまでのストーリーを作ること。二つ目はユーザー分析です。ユーザーを細かく分析していくと、アプリの定着の度合いにより、行動や数値の違いに気づきがあります。そしてその結果を深掘りしていくことでより戦略が立てやすくなりますので、今回はその件についてお話しさせていただきたいと思います。

初回起動のオンボーディングがユーザー定着のカギ

オンボーディングとは新規ユーザーをサービスに適応させるプロセスのことをいいます。どのマッチングアプリも最終的なカスタマージャーニーは①マッチして②メッセージのやり取りから仲良くなって③お互い気になったら実際に出会う、ようするにゴールは出会いだと思います。ですが、実際はそんなに順調にいかないもの。

アプリのいいところは簡単に多くの人の中から相手を探せることですが、意外とゴールの出会いまでスムーズにいかないサービスだったりもします。そこで、インストールから出会いまでのファネル分析を行い、どこで離脱するのかを調べてみました。すると、登録初日でマッチでさえもできていないユーザーがかなり多かったんです。

ですので、ユーザーにはゴールの出会いよりもっと手前の時点でちゃんと出会える感覚やアプリ自体の楽しさについて実感させてあげなければいけませんでした。その中でも、一番大事になってくるのは、初回起動でのオンボーディングでした。

アプリのインストール後は、ユーザー情報を登録し、いいねなどのアクションやフィードバックを経て、マッチングができます。インストールからマッチングできるまでにも想像以上にステップがあり、かなりの離脱があります。なので、「このアプリはアクションしたらマッチングまでちゃんと到達することができるんだよ」ということ、初回起動時で体験させることが何よりも重要です。ユーザーはインストール直後が一番モチベーションは高く、熱量を持っていますので、初回起動時に良い体験をしてもらって次の利用へと繋げて行くことが大事。初回の体験が良いと自然とアプリに対してポジティブな印象を抱きますし、そうすることで自然とリテンションのアップが望めるようになります。

より深く・細かなユーザー分析を

私たちはさらにユーザーの行動や状態を細かく見て分析していきました。インストールの時点で離脱するユーザー、登録の時点で離脱するユーザー、アクションの時点で離脱するユーザー、マッチングの時点で離脱するユーザー。それぞれの時点でユーザーのリテンションやアクションが違ってきますが、その差がどうやったら埋められるかを、数値を見て分析していきました。

Poiboyは男性にのみ、女性からポイされると徐々に上がって行くステータス機能がありますので、そちら軸にして例をあげていきましょう。

スコアは2.0から始まりその時点でのステータスはNONE。最大5.0にまでスコアは上がりステータスもVIPに変わります。継続して使っていただければポイされていくので、長く使えば使うほどスコアもステータスも上がっていく、という機能になっているんです。ですので、このステータスが安定した定着度の指標になっているとも言えます。

NONEと一つ上のステータス、BRONZEではリテンションに25%もの違いがありました。ということは、一段階上のステータスにアップするまでユーザーをサポートしてあげるといいのではないかという仮説ができました。そこで、NONEとBRONZEのユーザーの行動を分析して違いを明確にして、どのようにユーザーをサポートしてBRONZEにアップさせるかというグロース施策を作っていきました。

NONEからBRONZEにステータスアップするためのグロース施策

  1. 煩わしい登録のハードルを低くする
  2. アクションのフィードバックをきちんと伝える
  3. ゴールを達成できるところに置く

NONEのユーザーの多くは登録前で離脱していたんです。なので、登録までにモチベーションが維持するための施策を打ちました。登録の前に、機能のチュートリアルを置き、人気の女性を見せるようにしました。煩わしい登録の前に、女性が見えることでモチベーションをググッと上げて、マッチに近づいているような感覚を強めました。

次に、アクションのフィードバックをきちんと伝えるようにしました。『Poiboy』には、20分だけ女性への表示回数が上がってポイが増えるというブーストという機能があるんですが、このブーストを使用した後の結果を、NONEのユーザーはほとんど確認せず、そのまま離脱していました。一方で、BRONZEのユーザーの多くはきちんと確認しに復帰していたんです。なので、このブーストが終わったことをプッシュ通知でお知らせし、きちんとフィードバックを伝えるようにしました。

最後に、多くのユーザーがBRONZEになれるよう、BRONZEの敷居を少し下げました。自分がアプリに対してちゃんとアクションすればポイもされるし女の子にも近づいているよ、ということより早い段階で認識させます。

このような施策を行うことで、スコアアップしたユーザーが25%増加しました。

以上のグロース施策によって、スコアのリテンション(25%)×スコアアップユーザー増(25%)=6.25%。全体のリテンションがおよそ6%アップした、というわけです。

まとめ

この結果から、オンボーディングxユーザー分析=リテンションアップにつながることがわかりました。

オンボーディングでユーザーの体験状態を意識しながら分析して、どこが上がったらどういう結果になるのか着目していけば、より良いサービスになっていくのではないでしょうか。

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