本記事は2018年8月27日にD2C Rにて開催されたイベント「#MarketingLIVE vol.2」での発表内容を元にしたレポートです。近年、ゲームアプリ市場は成熟しつつあり、どのようにマーケティングを行うかが収益化のポイントとなっています。今回は、人気アプリの担当者の方が、実際に取り組んでいるマーケティングを、事例を踏まえて紹介します。

登壇者紹介

株式会社Smarprise アドソリューション局 チーフ 向山知宏 (むこうやま・ともひろ) 氏 ※2018年8月27日時点

事業の紹介

「SMART GAME」はApp Storeのゲーム課金に特化した課金者専用メディアです。ユーザーの動向の追跡・分析を行っており、いつ・誰が・どのアプリに課金したのかがわかります。 ※2018年8月27日時点。  2018年9月28日よりitunesアフィリエイトに依存しないサービスへリニューアル

高額課金者の生態とは

例えば、「アプリA」の高額課金者は「アプリB」にも課金している傾向があることがわかりました。そこで、どのタイミングから別タイトルにも課金し始めていたかを「SMART GAME」で分析した結果、「アプリB」で大規模な記念キャンペーンを行っていたタイミングでした。

このようにあるアプリの高額課金者が他のアプリへ浮気するという行動はよく見受けられます。そこで、彼らがなぜ浮気をするのか、そもそも高額課金者とはどんな人たちなのか、高額課金者の生態に迫るため、座談会を開催しました。

座談会からわかった高額課金者の声

座談会には、男性2名、女性3名の計5名に参加してもらい、 普段どのようにしてゲームアプリをプレイされているかについてざっくばらんに話してもらいました。

「これは神運営!!」と思った瞬間

神運営として、アプリの世界観を崩さない対応がとても重要であることがわかります。某美少女バンド音ゲーアプリでは、問い合わせをした返答の最後に「一緒にライブを盛り上げていきましょう♬」と一言添えてあり、こういった対応があると、運営と同じ仲間のように感じるそうです。

アプリ会社に一言物申すとしたら?

気をつけなければならないのは、課金額によってサポート対応を変えることです。多くの場合、ユーザーはSNSでコミュニティを作っているため、こういった対応の違いは露見し、ユーザーの離脱につながってしまいます。

また、イベントを実施するスケジュールにも注意が必要です。あまりにもイベントスケジュールが過密なため、睡眠時間を削ってまでプレイしている方もいました。イベントは、計画的に開催しましょう。

他のアプリに浮気するときはどんな時?

他のアプリに浮気をしてしまうタイミングとしては課金に疲れてふと我に帰ってしまったときや、ガチャで爆死したときでした。

座談会から見えたこと

高額課金者は、基本的に呼吸をするように課金を行います。 収入の40~50%を課金に回している方もいるほどです。

また、高額課金者は運営とのつながりを大事にしています。運営との距離が近いと仲間のように感じ、嬉しくなりますが、一方対応が悪いなどの要因で裏切られたと感じると、ゲーム仲間を引き連れて離脱してしまう可能性があります。

アンケートからわかった高額課金者の声

より詳しく高額課金者について分析するため、1,223名の方を対象にアンケートもとってみました。

アンケート内容

以下の13項目のアンケートに回答してもらいました。

高額課金者と少額課金者の差

1.同時並行でプレイ/課金しているタイトル数

課金額が多いほど、複数のタイトルをプレイし、課金していることがわかりました。

2.アプリの継続可否判断期間

高額課金者は、チュートリアルが終わった後、もしくは1~3日ほどアプリをプレイしてから継続するかどうかを判断しています。一般ユーザーはだいたい30分~1時間で判断しているようです。

3.プレイしていたゲームをやめた理由

高額課金者がゲームをやめた理由としては、運営の対応に不満があったときが一番多いです。いかにサポート体制が重要かがわかります。

4.グッズの購入経験

グッズの購入経験はどの課金レベルでもある程度ありました。しかし、ここでももっとも課金額の多いVIPが勝っており、75%以上という結果になりました。

高額課金者と少額課金者の共通点

1.アプリをもう一度プレイするきっかけ

ユーザーがアプリに戻るきっかけとしては、IPコラボが一番多いことがわかりました。特に、好きな漫画やアニメとのコラボは思わずアプリに戻りたくなってしまうようです。

2.アプリを探す場所

次にDLするアプリを探す場合は、課金額にかかわらず、基本的にSNSで探していることがわかりました。

3.アプリの継続可否観点

新しく始めたゲームを継続するかどうかは、手軽さや戦闘システム、キャラの魅力が、課金額にかかわらず大きく影響していることがわかりました。

まとめ

高額課金者はSNSに多く生息しています。SNS上でユーザー同士がシェアしたくなるプロモーションが重要です。継続するかどうかの第一関門はチュートリアル、第二関門は1~3日であることがわかりました。ここを突破してもらえるように工夫しましょう。

また、課金額にかかわらずグッズを購入しているユーザーが多いことがわかりました。そのため、グッズのマーケティングにも力を入れるといいでしょう。ご清聴ありがとうございました。