アプリ市場のデータや分析を行なっているApp Annieが、2017年度のアプリ市場総括レポートを発表しました。 活況にあるアプリ市場。2017年のアプリDL数は2015年と比べて60%上昇し、1,750億DLを超えました。それに伴い、アプリ業界全体の年間売り上げも増加しています。2017年の消費支出は2015年から105%増加し、860億ドルに達しました。

加えて、アプリの利用時間は全体で30%も増加し、ユーザー一人あたりのアプリ利用時間は1年のうち43日とのこと。つまり、ユーザーは日常生活の中で12.5%もスマートフォンの利用時間に費やしていることになります。

一人につき、約80のアプリがスマートフォンに入っていると言われています。しかしApp Annieのレポートでは、1ヵ月に1度でも使用されたのはそのうち40程度であることがわかりました。

2017年のDL数ランキングでは、アメリカを抜いて2位に躍り出たインド。たった2年で急成長を遂げた背景には、4G回線の導入が影響したと考えられます。中国市場も引き続き躍進を続け、2017年は600億件以上のDL数を記録しました。

2017年国別アプリDL数ランキング

1位 中国
2位 インド
3位 アメリカ
4位 ブラジル
5位 ロシア

収益ランキングでも、中国が2015年から270%もの成長を遂げ1位を獲得しました。ランキングは以下、アメリカ、日本、韓国、イギリスと続きます。今後はロシア、ブラジル、東南アジアなど、新興成長市場の収益が急増する見込みです。

ゲームアプリ

ゲームアプリはAndroid、iOSいずれもDL数と売り上げを牽引し、圧倒的な人気を見せつけています。ゲーム業界の成長は著しく、アプリ市場全体の成長にも貢献しているのです。

ゲームのプレイ時間を国と年齢層別に見たところ、25歳以上の人たちが総プレイ時間の75%を占めていることがわかりました。ゲームのパブリッシャーはこの結果から、ターゲットオーディエンスは10代の若年層ではないことを周知すべきかもしれません。

2016年に『ポケモンGO』が大ヒットしたことで、2017年のゲーム業界はAR (拡張現実) が大流行すると予想されていましたが、アプリストアに並ぶ100万件のタイトルのうち、ARのゲームは3,000件ほどしかありませんでした。

「Tencent」の『Honour of Kings』は、2017年に最もヒットしたゲームの一つです。このゲームは中国で大ヒットし、2017年第4四半期には世界で最もプレイされたゲームになりました。

2017年にヒットしたもう一つのゲームが『Lineage』シリーズです。『Lineage』はもともとデスクトップ用のMMORPG(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム、大規模多人数同時参加型オンラインRPGの略)として人気があり、2017年にリリースされたのはそのモバイル端末版です。「Netmarble」の『Lineage 2 Revilution』と「NCSOFT」の『Lineage M』は、App StoreとGoogle Play ストアの両方でトップセールスランキングにランクインしています。

ソーシャルアプリ

世界で20億人以上が、ランキング上位5つのアプリのいずれかを月に1度は利用しています。Facebook傘化にある『Facebook』『Whatsapp』『Instagram』は、各国で高い人気を誇っています。

2017年は『Snapchat』がミレニアル世代以外の年齢層にも多く利用されていることが明らかになりました。 『Snapchat』のユーザーの30%が25~44歳ですが、この年齢層のユーザーは『Facebook』を始めとするその他のソーシャルアプリにはあまり見られません。つまり、ミレニアル世代以外の年齢層のUUを大きく増やすことができるということです。

『Instagram』はタイミングを見ながら戦略的に機能を拡張してきたため、アメリカ市場におけるMAUを2年間で30% 増加させました。

『Telegram』はメッセージの暗号化機能で人気に弾みがついたこと、そして非営利企業であり続けている同社の姿勢がユーザーの共感を呼び、全世界でMAUを75%増加させています。競合がひしめくソーシャルカテゴリでも、ユーザーが求める機能の提供などで差別化をはかることで、人気は獲得できるということが証明されました。

ファイナンスアプリ

ファイナンスアプリは、インドネシアとブラジルにおいて驚異的な成長を遂げました。ロシア、中国、ドイツでも急成長を記録しています。

ここ最近では、以下の金融分野でもアプリの認知度が向上しています。

  • 銀行
  • オンライン決済
  • 送金
  • 現地決済
  • サービス統合・予算編成
  • 投資・貿易のプラットフォーム
  • 保険
  • 信用調査

2017年は仮想通貨の価格が急騰したこともあり、今後も仮想通貨の管理アプリは増えていくと予想されます。関連するアプリの売り上げは仮想通貨自体のレートに比例します。取引が多ければ売り上げの増加が期待できますし、その逆もあり得るでしょう。 一方、インドや中国、東南アジアでは、キャッシュレス社会への移行によって別のトレンドが見られました。

小売アプリ

従来の小売業者と比較して、デジタルファーストの小売アプリがユーザーあたりのセッション数を2倍に伸ばしました。従来の小売業者が競争力を維持するには、エンゲージメントを向上させるための新たな手段を考えなくてはなりません。

2017年11月、重要な指標となる記録が次々と更新されました。

中国最大のECモール・Tmallでは、中国の祝日「独身の日」 (11月11日) にモバイル端末経由の全世界収益が約230億ドルにのぼりました。 アメリカでは、ブラックフライデーからサイバーマンデーの期間に、Androidのショッピングアプリ利用の合計時間が1億時間に到達しました。 さらにアメリカでは、サイバーマンデーの間に全モバイル端末で20億ドルの売上がありました。

このカテゴリを牽引する「Alibaba」や「Tencent」は、東南アジアで売り上げ上位のアプリに対して投資を拡大し続けています。

“2017年のレポートからは、モバイルマーケティングへの重要性が高まっていることがわかりました。”

iOSからアプリのDLをした65%が検索流入によるもの。さらに2017年11月に「ブラックフライデー(小売店などで大規模な安売りが実施される11月の第4金曜日のこと)」の検索ボリュームが3ヵ月前と比べて115%増加しています。

この2点から、アプリが競争力を維持し続けるためには、ASOをさらに強化していくべきだといえるでしょう。

動画ストリーミングアプリ

各国でユーザー個人の動画ストリーミングアプリ消費量が過去2年間で3倍に伸びています。特に注目すべきはインドで、4G回線の導入から動画の消費量が6倍以上増加しました。

オリジナルコンテンツに注力すれば、アプリの成長を一層大きくさせるでしょう。最近では、世界各国の大手テレビ局がアプリと競合しています。

旅行アプリ

ここ数年でモバイルアプリの導入が進んできた旅行業界。2017年は2年前と比べ、各国25~50%の成長を遂げました。 モバイル広告は以下の段階ごとに使われるようになっています。

  • 旅行のきっかけ作り
  • 旅行前の下調べ
  • おすすめのレビュー
  • 予約
  • 交通
  • ナビ
  • 思い出の共有

老舗の旅行会社が大手の情報サイトやメタサーチ経由でユーザーを取り戻していますが、ここにアプリのUX向上が寄与しています。

さらにもう一つ、興味深いトレンドを紹介しましょう。『Uber』『Lyft』『GetTaxi』といったライドシェアアプリが驚異的な人気を博し、このカテゴリを牽引しているのです。2017年、ライドシェアアプリの収益は450億ドルに達しました。ライドシェアサービスはすでにフードデリバリーや宅配、金融サービスに進出しており、さらなる収益を生み出すだろうといわれています。

アプリ業界を牽引するアプリ

App Annieのレポートによると、MAU数を基準とした人気アプリは次のとおり。

1位 Facebook (Facebook社)
2位 WhatsApp Messenger (Facebook社)
3位 WeChat (Tencent社)
4位 Facebook Messenger (Facebook社)
5位 QQ (Tencent社)

ゲームのみでは以下の通り。

1位 Honour of Kings (Tencent社)
2位 Anipop (Happy Elements社)
3位 Clash of Clants (Supercell社)
4位 Candy Crush (Activision Blizzard社)
5位 Pokemon GO (Niantic社)

全世界の消費支出数では、『Netflix』『Tinder』『Tencent Video』が、ゲームの分野では『Honour of Kings』『Monster Strike』『Fate/ Grand Order』が上位となりました。

そして、世界で最多DL数を獲得したアプリは『Facebook Messenger』『Subway Surfers』『Facebook』『Honour of Kings』『WhatsApp Messenger』『Clash Royale』でした。

アプリ市場は2017年、新たな境地に達したと言えるでしょう。成熟しつつあるアプリ業界で収益を上げるためには、開発者が激しく変化するトレンドに合わせていかなくてはならないのです。

この記事は、SplitMetrics社のブログ”Quick Summary of App Annie’s App Industry Overview 2017“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on SplitMetrics in English under the permission from the author.


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