7月20日に行われたセプテーニ主催のイベント「【MeetUp】キーマンが語るアプリ×リエンゲージメントのイマとこれから」の内容を書き起こしにてご紹介します。現在、アプリではユーザーの奪い合いが激化しており、新規獲得のみでなく継続利用が重要になってきています。広告についても新規のみでなくリテンション・リエンゲージメント広告が増加しています。今回のミートアップでは、広告代理店や広告媒体を提供している4社(セプテーニ、サイバーエージェント、Criteo、フラー)のキーマンが集まり、「リエンゲージメント」について、ディスカッションしました。前半は、セプテーニ野村さん、クリテオ平岡さんからの質問によるディスカッションです。後半の記事はこちら

記事終わりに、9/5(火)開催のセプテーニ主催セミナーに関するお知らせもございます。
バイトル、minne(ミンネ)登壇!アプリを最大限活用するプロモーション戦略セミナー

会社紹介、自己紹介

セプテーニ(以下野村):セプテーニは運用型の広告に強みを持つインターネット広告代理店で、国内、海外それぞれに多くの拠点を持っており、グループ全体で1000人を越える規模になってきています。現在では、アプリ領域に強みを持っており、アプリ領域の売上もかなり伸びてきています。また直近では動画広告にも注力しており、こちらの売り上げも同様に伸びているという状況です。私はアプリソリューション部という部門の責任者をしており、本日のようなセミナーの企画や、アプリをよりユーザーに使ってもらうよう、リテンションを高めていくことに対してのサポートを行っています。

クリテオ平岡(以下平岡):Criteo(クリテオ)はリターゲティングに特化した会社で、さまざまな機械学習エンジンを搭載、PC・スマホ問わずクロスデバイスでリターゲティング広告の配信に注力している。私は証券会社でアナリスト、GFKと呼ばれるマーケティング・リサーチの会社、AppAnnieを経て、昨年末Criteo入社。顧客へのソリューション提案をしています。

サイバーエージェント河西(以下河西):私は、サイバーエージェントのadtech studio(アドテクスタジオ)に所属しております。位置情報ターゲティングツール「AIR TRACK」、動画アドネットワーク「LODEO」とか、チャットボット事業の「AI Messenger」とか、SSP事業など広告配信に関わるプロダクトを作っている組織です。私は、最初はCAの代理部門にいて、いわゆるアドテク周りを担当していました。その後、宣伝本部へうつりスマホシフト期のゲーム、コミュニティーサービスのプロモーション担当、アドテクスタジオにうつってプロモーション横断の品質管理、オペレーション設計、スマホに特化したダイナミックリターゲティング広告「Dynalyst(ダイナリスト)」のプロダクト立ち上げ、責任者をやらせていただいているという状況です。

その頃webのお客様におけるリターゲティングはCriteoさんの牙城だったので、ゲームアプリのお客様向けに特化して開発しました。最近では非ゲームアプリのお客様も増えてきているので、今日はそういったお客様向けにもお話できるかと。日本発で創ったDynalystが、世界に選ばれるプロダクトを創るをビジョンにしています。CriteoさんとかAppLovin(アップラビン)さんとか海外発のプロダクトはやはり強いですが、その中で国産のプロダクトがどれだけグローバルに戦っていけるかが課題ですね。

フラー 三野(以下三野):社名フラーよりもプロダクト名をまずは覚えていただきたいのですが、「AppApe(アップエイプ)」というものを運営しています。無料アカウントを含めると2,000社超のユーザーにご利用いただいていて、アプリに特化した市場データのサービスとして、日本発のプロダクトとして国内で開発を行っています。データソースはユーザーの実利用をメインに構成しているので、リサーチ会社がアンケート形式で定番的にやるようなペルソナ形成や、時間別のアクティブユーザーなどディテールまで示唆を提供できるのが強みです。自社アプリのユーザーってどんな人がいるんだっけ?例えばポイント獲得系ばかり使うお金に対してシビアな人なのか、漫画ばかり読んでいる人なのかといった定性面を見出すことができ、競合アプリも同様に観測することができます 。

マーケット全体のデータを角度を変えて見ることが出来るのも大きな特徴です。例えば、よく課金してくれる30代男性で流行るアプリってなんだろう、という具合に分析してみると全体のアプリランキングとは違う特徴が見えます。またプッシュ通知がDAU向上にどの程度貢献しているのか、他社の場合はどの規模でユーザーが反応しているか、などを分析できるので、競合施策を参考にしたり、新規プロモーションの企画材料になるような情報を練り出したりできる、そういうサービスです。

私のキャリアはGREEから始まりました。モバイル広告を中心にデジタルマーケテイングから始まって、TVCMチームのマネージャーをしたり、イベントのプロジェクトリーダーとなって東京ゲームショー初出展、またほぼ同規模の面積でE3(ロサンゼルス)やgamescom (ケルン)などの出展も手がけました。その後は知人の会社に移って、「SearchMan」というASOサービスはご存知かもしれませんが、そのキーワードを使ってFacebook入札を行うSearchMan Adsの販売をお手伝いさせていただいていました。その時のご縁もあってCrieoに入社、プロダクトは閉じたのですが広告計測 SDK「Ad-X Tracking」の日本展開とともに、Criteoのアプリプロダクトの日本展開、またアジア太平洋域展開の事業責任者をしておりました 。現在、フラーに入社して2ヶ月ですが、本日のスピーカーのみなさんとは元同僚だったり、元競合だったり、取引先だったりと、本日はそういう座組みです。

野村:前半は私野村から皆さんへの質問、その後平岡さんから皆さんへの質問という流れで進めさせていただきます。

株式会社セプテーニ アプリソリューション部 マネージャー 野村 知己からの質問

リエンゲージメントのKPIはROAS?CPA?指標を複雑にしすぎて運用できない状態は避けるべき!

野村:まずは私から質問させていただきます。割とよく質問をいただく基本的なところなのですが、リテンション・リエンゲージメント広告をやっていく上で、どういうKPIを提案・設計して広告の運用に臨んでいますか?基本的には、アプリの中に課金や申込みといったコンバージョンポイントがあるようなクライアントの場合は単純にROASやCPAを基準とするケースが多いと思いますが、このあたり皆さんどうお考えですか?まずはDynalyst河西さんからお願いします。

河西:逆に会場のなかでこういう提案をお客さんにしているんだけどっていう方いますか?

会場:・・・

河西:あんまりいませんね(笑)アプリのお客さんは新規獲得市場って感じだから基本的にはそれだけやっているとしんどくなってくるっていうことを前提として説明して、理解していただいた上で、アプリの中にどういった課題があるのかをヒアリングさせていただくことが多いです。

アプリは、ゲームとか特にそうですけど、webと違って投資回収までのファネルが単純な階層構造・動線になっているわけではないものが多かったりします。基本的には投資回収で評価するが、ゲームでいうと投資回収までにどの機能・コンテンツに触れてくれたか、そうするとKPIにどう結びつくのか、そういうところをヒアリングというかディスカッションしながら、じゃあアクション数増やすためにどんな訴求・クリエイティブが良いのかとか、アクション数を1上げることにどんな価値があるのか、こういったところを話し合っていくことが多いですね。当然アプリの起動単価や最終的なROAS指標は追いながらではありますが、単純な動線になってない複雑な階層構造をしているお客様とはじっくりお話しています。

野村:ゲーム内のKPIって例えばどんなものがありますか?具体的にお願いします。

河西:お客さんによって本当にまちまちですが、初期離脱の場合チュートリアル突破とか、チュートリアルの終わりの10連ガチャとか「レアキャラ引かせる体験をまずさせる」みたいなものの場合もあるし、その先の、アプリの中にどんなユーザーが溜まるのかって段階になるとGvG(Guild vs Guild:プレイヤーの集団と集団が戦うシステム)、PvP(Player vs Player:プレイヤー同士で戦うシステム)などの機能に到達するユーザーがどれだけ増えるかとかも指標になることがありますね。

野村:この点を掘り下げようと思います。実際、◯◯まで到達させるとアプリに定着するぞ、というような基準を明確に持っているクライアントは多いのでしょうか?それとも提案することが多いですか?

河西:コレ結構難しくて、持ってるお客さんのほうが少ないと思います。中には分析とマーケティングのチームの距離感が近いところは、ここまで到達するユーザーは定着するぞ、といったデータを広告出稿に活かしているところもあります。ただ、こういった分析チームまで用意出来ているところは少ないので、考え方の振れ幅として解説はするが、最終的にはシンプルなKPIに着地させることもあります(笑)

野村:あまり難しすぎる指標を追っても、運用がはまらなかったりしますよね。(笑)

河西:そうですね(笑)

野村:河西さんありがとうございます。クリテオ平岡さんいかがですか?

平岡: KPIって聞くと皆さん数字的なものをイメージされる方が多いと思うんです。でも私の経験則で行くとKPIまでたどり着いていないケースが多いですね。というのはそもそもアプリの立ち位置を会社として定められていないことが多いです。ゲームの場合だったらわりと明確になっているケースが多いですが、非ゲームの場合、会社の中でのアプリの立ち位置がかなり不透明なケースが多い。会社としてこのアプリをどう持って行きたいのか、ユーザーとのタッチポイントなのか、集客なのか?集金なのか?動線の1つとしてあるのか?といったアプリの立ち位置が決まっていないケースが多いです。なのでKPI提案というよりも、その前に、そもそもの立ち位置を把握してもらう・会社としてそのアプリをどうしていきたいのか再確認してもらって、それに見合うKPIを設計していく、そうやって初めてハマっていくと思います。

野村:そもそもアプリの立ち位置が決まっていないようなクライアントの場合だと、アプリの担当者がいないとか、とりあえず開発を外に丸投げして作ったようなケースが多いのでしょうか?

平岡:特に非ゲームのアプリだと作ったはいいけど2年間メンテナンスしていないようなものも多いですよね。

野村:多いですね。

平岡: 800~900万アプリのうち、本当に使われ続けているのは果たしてどれくらいあるのか考えると、死にアプリが増えてきているのが分かる。そういうアプリが多すぎるとほんとにいいアプリが霞んじゃいますよね。

野村:ありがとうございます。フラー三野さんお願いします。

三野:アドテクから離れた身で恐縮ですが、KPIは事業に有効な方程式を作れるかが当然基本になって、例えばゲームの場合は「ARPU×DAU=売上」というのが汎用性もあってシンプルですよね。広告では「CPI<LTV」が再投資のサイン。リエンゲージメントとなると少し複雑化して、さっき河西さんが言ってたような「この地点までいったら定着率増えます」という計測の複雑な成果ポイントがあって、そこに到達してくれるユーザーにはCPRを高めに設定して行くといったサイエンスが、リエンゲージメントを意識するゲーム会社さんは非常に発達しています。

ベースは流行になったグロースハックの概念もありますが、グロースハック自体の一部は非ゲームというかECではファネル解析などで長らくマーケティング手法として歴史があって、そこはゲームも非ゲームも通じるところがあります。

ECのリエンゲージメントはシンプルで、例えばクリテオが得意とするのは、ユーザーが見た商品ページに送り戻してCVしてもらって、その広告費が商品の売上の何%なのかというROAS観点でのKPIです。他の非ゲームでも、ニッチなケースでは、広告収益を基本とするメディア系のアプリで、自社サービスのCPMベースでリエンゲージメント価値を考えている人たちもいます。こういったメディア系クライアントがきちんと計測できる状態でユーザーを呼び戻すというのは、ユーザー定着自体が価値化されやすいアプリのリエンゲージメントならでは、という特色があると思います。

野村:ありがとうございます。掘り下げようかと思ったのですが、思ったよりも時間が押しているので、次の質問に行きます。

リエンゲージメント広告は、数字の定義が理解できているか、良いユーザー体験を提供できているかが大切。

野村:リエンゲージメント広告をやる上では、気をつけなければいけないポイントがあるということに関して、実は私が明確な課題感を持っているので、ここにこの質問を入れました。私個人としては、代理店や運用担当から報告されている数字の定義をクライアントにもしっかり理解していただくことが必要だと思います。例えば初めてリエンゲージメントをやるクライアントだと、広告クリック=アプリの起動みたいに思われている方が結構いらっしゃいますが、全然そんなことはなくて、クリックから起動までのCVRは結構乖離があります。そもそもアプリをアンインストールしている人もいるので、その場合は起動しないですよね。クライアント側にそういう指標や仕組みを把握していただくことや、またSDKによっても数字の計測のされ方がぜんぜん違うということをしっかり理解していただくことが重要だと思っています。だいぶ喋ってしまったのですが(笑)、今度は、フラー三野さんからお願いします。

三野:計測方法・計測ツールによってぜんぜん違う、この辺は課題が多いかなと思います。ゲーム系の話になるんですが、KPIに定着率が入ると、いきなりPDCAのハードルが高くなる。時系列が加わって来るので、データ量だけでも簡単に何倍・何十倍となってExcelで片付かなくなってしまって、結局自社でアナリティクス構えないと相当厳しい。クリテオ時代の話ではありますが、お客様に提案するときに「自社アナリティクスを構築しましょう」と言いたくてもこちらがソリューションを提供できるわけではないので、ニーズを聞き出して優先すべきポイントを洗い出してもらいます。一番メジャーな落とし所は 、非アクティブ日数で分けてCPRをCPI同様に設定し、つまりDAUの定着を善として「呼び戻しは再インストールに等しい」という価値観の元に、CPRだけの運用軸でPDCAを回してもらうというのが基本です。そういった現実的なところに決めてしまえば運用しやすいのですが、ここにスピードを持って取り組めないとマーケティングの施策が後手にまわってユーザー離れが加速してしまう。この辺のリエンゲージメント周辺の特殊なKPIで生まれる、計測から運用までのスピード的な課題を解決してくれるツールが乏しいのも課題かなと思っています。

野村:計測のSDKや、媒体の管理画面から見える数字ではどうしても限界があるので、自社でアナリティクスを構えているかどうかは結構大事だと思っています。また、媒体によって、媒体Aはアトリビューション期間を変えられるけど媒体Bは変えられない、などもあるので、細かい定義は気をつけなければならないと思います。そうしないと、媒体ごとの良し悪しを相対評価できなかったり、取りたいデータが取れないといったケースが生じてしまいます。次に、クリテオ平岡さんお願いします。

平岡:確かに、計測ツールだったり自社のアナリティクスを構えるということも重要だとは思うんですけど、ちょっと質問の角度を変えると、リエンゲージメントやる上で気をつけなければならないポイントっていうと、そもそもアプリそのものの魅力を改善していくことなんじゃないですか?ってことだと思うんですね。リエンゲージメントで、お客さんを呼び戻すことは出来る。でも定着させるのはアプリそのものの魅力がないときつい。アナリティクスを構える、アプリそもそもの改善をするの両輪が揃って初めてうまく機能しだすものだと思っています。

野村:ありがとうございます。Dynalyst河西さんお願いします。

河西:広告視点のお話はお二人から頂いたので、ユーザー目線的なお話を。職業柄色々なアプリ入れてるんですが、LINEの公式アカウントとか(他の媒体でもそうですが)作るクライアントさんが結構増えています。しかし、イベント情報とかセール情報を通知された時にリンクを叩くと端末にアプリ入っているのにストアに飛ばされて、起動ボタン押さないと起動できないということがよくあります。webの場合そこまで気にすることは無いと思うんですが、アプリの場合ユーザーの動線が途切れちゃうので、ストア遷移するかしないかでユーザーの離脱率が大きく変わるから注意が必要です。公式アカウントももったいない使われ方しているなーって思うこと多いです。お知らせした情報からどうやってシームレスにアプリに飛ばしていくか大事だなと思います。広告配信だけじゃなくて、グロースハック的な目線からもお重要なポイントだと思うので、ここらへんが出来ていないっていうのは気をつけるべきだし、課題だと思います。

野村:LINEとかグロースハック的なところ含めて、広告というよりは、わりとCRM寄りのお話だと思うのですが、ユーザーのIDを使って広告のデータとCRMデータを掛け合わせてマーケティングに活用されているケースはありますか?

河西:有りますね。LINE周りってプラットフォームとして急速に進化していて面白いと思っているのですが、そこを強みにしているものも増えてくるんじゃないかなと思います。

野村:アドテクスタジオでLINE関連のプロダクトってお持ちでしたっけ?

河西:あります。DMP事業もありますので、LINEビジネスコネクト向けの配信ツールで、CRMデータ使って個別にメッセージ飛ばすこととか出来ますよね。

野村:ありがとうございます。IDさえあれば可能ですもんね。

河西:そうですねー。

ビジネスによって異なる、さまざまなアプリでの”細かな施策”

野村:次の質問に行きたいと思います。施策を細かくやっているなと感じるアプリのポイントと、どのように細かいのかというところを解説いただきたいです。それでは、クリテオ平岡さんお願いします。

平岡:施策を細かくやっているアプリという、クリテオ観点ではなく、これまで見てきた中でうまくやっていると思うのはMUJIパスポートです。アプリの機能としてEC機能は付けていなくてあくまでも店舗への訪客が目的であり、アプリの役割が非常にはっきりしています。ただそれだけじゃ起動してくれないからMUJIパスポートという機能をつけたりして工夫しています。皆さんご存じかもしれませんが、MUJIパスポートがあるから売上が伸びているというわけではなく、「MUJIの日」というイベントがあってしっかりとリアル店舗に集客出来ているから売り上げ伸びているんですよ。で、それをやれているのはプッシュ通知だったりするんです。一般的にプッシュ通知の開封率は40~50%あるといわれていて、それを打つことで来店数伸ばしたりしている。でも広告費をそこに使いまくるわけではなくて、むしろ店頭での告知であったり、レジ周りで「MUJIパスポート入れてますか?」というアナウンス行ったりしている。業界人としてはこういうモデルは必ずしもウェルカムとは言えないが、店舗持ちクライアントの成功事例が出てくると、ひいてはアドテク周りにとってもプラスにつながるのかなと思っています。こういった広告周りのメンテナンスが細かいのが無印良品さんの特徴だと思います。

野村:ありがとうございます。店舗をお持ちのクライアントだとアプリは既存のお客様のCRMのような感じで活用していますが、広告でアプリのインストールを促したりするケースは少ないですね。

平岡:そうですね。

野村:ありがとうございます。次はフラー三野さんお願いします。

三野:先に話したような実例でいうと、新規CPI、CPRを両立させるために自社アナリティクスを立ててKPI設計をしているのが、自分が知っている中ではちゃんとしているなと思います。新規インストールユーザーのDAU貢献度の期間を区切って、例えばFacebookとかは「インストール後N日ユーザーに配信」というようなやり方があるのですが、そういった場合でも広告メニューに振り回されずに、新規用、リエンゲージメント用でKPI同士の重複をなるべく排除して運用できているのがいいなと思います。

野村:最後にDynalyst河西さんお願いします。

河西:全然お客さんとしての付き合いとかは無いんですが、僕自身ユーザーとして、Amazonがすごいと思います。動線上アプリからユーザーを逃がさない。アプリファーストになりつつあると個人的には思っているのですが、Amazonでは広告タップ、アプリに商品が無い、webに飛ばすという流れを自動的にやっています。広告主なんだけど、それと同時にアプリの中におけるテクノロジーをすごくこだわって使っている。ユーザーの動かし方のUI・UXのテクニックがすごい。素晴らしい。中の人になりたいです(笑) まあまあセクシーだなって個人的には思います(笑)

野村:皆様ありがとうございました。ここから平岡さんにバトンタッチします。

CRITEO株式会社 アカウントストラテジー部 シニアスペシャリスト 平岡 卓朗 からの質問

メンテナンスされていない非ゲームアプリによる、アプリのブーム化に対する問題意識

平岡:メンテナンスされていない色々なアプリが沢山ある。アレのせいで頑張っていらっしゃるアプリ開発者さんのものが埋もれてしまっている気がする。どうすれば良いものを発掘できますか?なんとかなりませんかね、フラー三野さんいかがでしょうか。

三野:非ゲームってことですよね?

平岡:そうですね。ゲームって割とマネタイズっていう明確な目標があるから良いんですけど、非ゲームは用途がはっきりしていない。非ゲームのアプリを作るということが一過性のブームのようにして過ぎ去ってしまうんじゃないかという懸念があります。なんとなく作ったけどそのままメンテナンスされていない。目的が曖昧なまま作られて、曖昧なまま消えていく。このようにとりあえずアプリ化してみる、結果だめになる。というパターンが多い気がします。

三野:そもそも個人的には非ゲームというカテゴリだけで分けるのはどうなのって思います。ゲームに対しての非ゲームという枠で捉えているとどうしても期待値が高まってしまうんじゃないかなと思います。メルカリさんみたく、アプリだから成功したという事例があるとどうしても非ゲームというくくりでいると、アプリに期待してしまうんじゃないかって。そもそも非ゲームの数も多いし、だから必ずしも収益上げるかどうかにこだわることないんじゃないかなと。回答になっていますか?(笑)

平岡:すいません質問が難しかったですね(笑)  次の質問行きます!

良いユーザー体験を与え、広告費を使わなくても多くのユーザーから評価されている成功アプリ

平岡:皆さんが思う最強アプリについて教えてください。私の場合は海外のスタバアプリ。半径200mで起動することで好きなドリンクを作ってくれる。何がすごいって5分10分待つことが無い。待ち時間がなくなり、不満の解消。すごく便利なアプリなので機種変後もダウンロードしてもらえる。コレってブランディングにもなるしすごいと思います。Dynalyst河西さんは先程Amazonが好きって話だったので(笑)

河西:答え言っちゃってますね(笑)

会場:(笑)

平岡:じゃあセプテーニ野村さん行きましょうか

野村:あまり勉強にならない回答で申し訳ないのですが(笑)Googleマップがすごいと思います

会場:(笑)

野村:実際、ここにいるお客さんでスマホに入れてない人はいないのではないでしょうか?iPhoneユーザーでもデフォルトの地図アプリではなくGoogleマップを使う人が多いのではないかと思います。私は電車の乗り換えを調べるときも乗り換えを調べるためのアプリじゃなくてGoogleマップを使っています。「どこかに行きたいと思ったらまずGoogleマップを開く」という様に「何かをしたいと思ったときに必ずこのサービスを使う」という感じでユーザーの生活習慣に入り込んでいて、特定分野での認知を圧倒的に得ているアプリはすごいと思いますし、サービスとしてのひとつのゴールだと思います。

平岡:次に、フラーの三野さんお願いします。

三野:職業柄こういった質問がたくさん来るのでその時々によって自分の中でホットなもの答えるようにしていますが、最近、僕の中で変化が2つあって一つ目は転職したことです。僕の今のオフィスは柏の葉キャンパスっていう千葉にある駅にあって、そこに丸亀製麺があるんですよ。そのアプリがすごいですね。飲食系のアプリの中で結構上位にランクインしてくるんですが、このアプリの良さはクーポンに尽きます。店頭でもクーポン配布していてかなりお得になるのに、アプリのクーポンでそれを越える勢いでお得にさせてくれる。

会場:(笑)

三野:もう一点は、僕今33歳なんですけど、最近やっと免許を取得しまして、自分の中でホットなのがカーシェアリングの「Times Car PLUS」と「careco」です。特にcarecoはリアルなカードとか必要なくて、アプリで操作してしまえば車のキーが開いて乗れるという仕組みになっています。最近初心者マーク付けながら週に何度も使っている次第でございます(笑)アプリというチャネルをうまく活かして、ユーザーに対してフレンドリーなサービス提供ができていると感じます。

平岡:やっぱり今挙げていただいたようなアプリってリエンゲージメントがすごいですよね。めちゃくちゃ広告費つぎ込んでいるというわけではないですよ。サービスが地味に改善している。この両軸で成功しているアプリ機能が改善している。ということだと思うんですよね。

App to Appによる相互連携、SMSによるリタゲなど、海外でのリエンゲージメント施策

平岡:これ単純に興味なんですが、ご存じだったら教えてください。アメリカとか進んでるんですが、面白い海外でのリエンゲージメント事例は??海外も日本と同じというならそれはそれで良いので!それでは、Dynalyst河西さんお願いします。

河西:海外も日本も同じ苦しみはあるのかなーって思っていて。ただ、一昔前に流行ったアプリ領域におけるグロースハックは海外の方がすごい進んでいる印象ですね。◯◯を改善するグロースハック10選みたいな。

平岡:なるほど。セプテーニ野村さんは何かございますか?

野村:広告に直接関係する話では無いのですが、A2A(App to App)の相互連携は、日本でも増える可能性はあると思います。例えば分かりやすいところで言うと、FacebookからMessengerのアプリに飛ぶようなことです。海外で言うと、レシピアプリで気に入ったレシピから別のECアプリに飛ぶと、ECアプリ側ではそのレシピの材料が全てカートに入った状態で起動するというものがあります。異なるアプリ間での情報の引き継ぎが必要になるので、海外だとディープリンクのベンダーが間に入って既に実現しているものもあります。日本でも、例えばGoogleマップで位置情報を検索すると、その目的地までのタクシーの予約ができるようになっています。UBERと全国タクシーが利用できるようになっていますが、全国タクシーの場合は別アプリが起動して、Googleマップで検索していた位置情報が引き継がれた状態で予約まで進めるようになっていたりします。このようなA2Aの展開は色々なやり方が考えられるので、今後日本でも増えていく可能性はあるかなと思っています。

平岡:ありがとうございます。フラー三野さんどうですか?

三野:インド発の広告媒体ではバナー上で商品を選んでタップすると広告主のアプリに遷移し、カートに入れられるというものもありました。「海外勢」というところでは例えばUBER EATSのドライバー登録試そうとして途中で離脱したら、3日に1回くらい登録完了しましょうっていうリタゲがSMSで来るようになりました。中国だと電話番号でのSMSリタゲはメジャーは珍しくないらしいですが、日本だとまだまだプッシュ通知ですよね。ただ、開封率が50%そこそこという手前で分母の許諾率が50%くらいという世界なので実際に中身に触れてくれる人は少ない。でもSMSだと強制的に全員に送れるのでキラーなコミュニケーションが出来ていると思います。

野村:ありがとうございました。それでは、一旦休憩を挟んで、後半ではDynalyst河西さん、フラー三野さんからの質問をもとにリエンゲージメントについてお話したいと思います。

後半の記事はこちら

セプテーニ主催イベントのお知らせ

この記事でご紹介したイベントを主催したセプテーニが、9/5(火)にアプリプロモーションに関するイベントを開催します。下記より詳細の確認および申込みいただけます。

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