はじめに

ECアプリで売上を伸ばすためには購買ファネルの最適化が重要ですが、購入ユーザーの継続率を上げてリピート購入につなげることも大切です。

 

今回はRepro導入によって仮説検証のサイクルを高速化し、購入ユーザーの継続率アップに成功しているsmarbyのプロダクトマネージャーを務める矢本様にアプリ改善の秘訣を伺いました。

 

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サービス紹介

smarbyという新生児から小学校高学年ぐらいまでの子供服を割引価格で購入できるアプリを運営しています。定価の20-80%オフの限定セールを毎日実施しており、子育てに忙しいママさんたちがわざわざバーゲンに足を運ばなくてもアプリから買い物を楽しむことができるので、サービス開始以来多くのママさんたちにご利用いただいております。

 

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目指しているのは「衝動買い」の誘発

smarbyはユーザーがついつい「衝動買い」をしたくなるようなECアプリにすることを目指しています。そのコンセプトを尖らせるためにアプリで注力していることは主に2つです。

 

一つは「いかに商品閲覧から購入までの意思決定を早められるか?」つまりアプリの滞在時間をKPIとして重要視しています。

 

通常のECアプリだと、滞在時間を長くして多くの商品ラインナップから選んで購入してもらうかということを考えると思います。しかし僕らのターゲットであるママさんたちは忙しいので、アプリでウインドウショッピングに何十分も費やす時間はありません。なのでsmarbyではママさんたちが極力早く購入までの意思決定ができるようにしています。商品一覧画像の読み込みの高速化などが具体的な取り組みです。

 

もう一つは「いかに毎日見に来てくれるようにするか?」です。要はユーザーの継続率ですね。

 

smarbyでは日替わりでフラッシュセールを実施しており、毎日新しい商品が掲載されるのですが掲載されて1週間経つとなくなってしまいます。なので、できるだけ毎日アプリを見て「あ、この服可愛い、買おう!」と思ってほしいんですね。ユーザーとアプリの接点を増やして課金の意思決定を行う頻度を高めるという思想はECアプリよりもゲームアプリのほうが近いと思っていて、ユーザー獲得のコスト感や施策はゲームアプリを参考にすることが多いです。

 

smarbyのアプリ改善プロセス

弊社では3ヶ月ごとに大きな開発テーマを決めて課題や施策の洗い出しを行っています。例えば直近の3ヶ月は「オペレーション」をテーマとして、アプリの表側の改善というよりも業務効率化になる施策に優先して取り組みました。その前は「パーソナライズ」をテーマとしていました。

 

定量的な数値データに関してはアクセスログをBIツールでダッシュボード化してチェックしていましたが、定性的なフィードバックの活かし方に関しては良い方法を探していました。

 

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UXに関するフィードバックを得るためにReproを導入

アプリのリリース前に3,000人以上のママさんたちにユーザーインタビューを行いましたし、社内のバイヤーもみんなママさんたちなので、MD1)MD: マーチャンダイジングの略称。消費者のニーズにあった商品を適正な数量・価格で供給することに関しては良いフィードバックを得られていました。どういう商品にニーズがあり、どういうタイミングで必要になるのかといった情報です。

 

ただ、アプリのUXに関してはママさんたちからの意見では不十分でした。彼女たちはそもそもUXの専門家ではありませんし、使い勝手に関する意見も人によって異なります。

 

結局、僕らが目指す「衝動買い」というEC体験をより向上させるために効果的なUI・UX改善のヒントはママさんたちからのヒアリングでは得られなかったんです。

 

そんな時にReproがB Dash Campのピッチコンテストで優勝した記事を読んで、ユーザー行動を動画で見れるツールは使えそうだなと思い導入を決めました。

 

アップデート箇所の動画を見ることで仮説検証を高速化

Reproを使ってまず驚いたのは、自分が思っていた以上に「ユーザーの心情を分解してくれるツール」だということです。

 

Reproの動画は開発テーマに基づいて実施したアプリの改修や施策の効果検証に使っています。ユーザー行動を録画する位置を自由に決めることができるので、改修した部分だけの動画を見ることによって、アプリの使い勝手が良くなっているのかどうかをユーザーの生の動きで判断することができるんです。

 

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例えばパーソナライズが開発のテーマだった時「ほとんどのママは子供の身長や体重を把握しているので、ブランドからではなく商品カテゴリーから選んで買うのではないか?」という仮説を立ててブランド一覧のカテゴリーを廃止し、アプリ起動後はユーザーの興味関心に合わせたカテゴリーページに遷移させる改修を行いました。仮説も妥当そうだし、リピート購入につながると考えての改修です。

 

ところがブランド一覧を廃止したら購入ユーザーのリテンションレートがすごく下がってしまいました。原因を探るために該当箇所の動画を見たところ、購入するユーザーほどブランド一覧のカテゴリーからアイテムを選んで買っていたことがわかったんです。考えていた仮説と真逆の結果でショックもありましたが、気づいてからすぐにブランド一覧カテゴリーを復活させて、リテンションレートは元の数値まで戻りました。

 

動画で得た気づきを改善に取り入れ、購入までの滞在時間は約半分に

動画を見ることでそれまでは気づかなかったアプリの課題を発見することもあります。

 

商品一覧画面の動画を見ていたところ、どのユーザーもかなり下の方までスクロールし商品の閲覧や選択に時間がかかっていることに気づきました。

 

そこで商品一覧カテゴリーを2カラムから3カラムに変更したところ、購入ユーザーの滞在時間をかなり短くすることにつながりました。

 

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商品一覧画面を3カラムに変更し商品の一覧性を向上。
購入までの意思決定を早める結果につながった。

 

 

こういった改善を続けていき、購入するユーザーがアプリに滞在する時間をRepro導入直後から現在(2016年8月)までで約半分にすることができました。購入ユーザーの平均滞在時間は15分ほどです。他のショッピングアプリやCtoCのアプリでは購入に至らないユーザーでも数十分はアプリに滞在していることを考えると、僕らの目指している「衝動買い」というコンセプトに近づくことができているのかなと思います。

 

リテンション分析でマジックナンバーをクイックに引き出す

動画以外によく使っているReproの機能はリテンション分析です。この機能を使えばイベントごとの継続率を実行回数別に見ることができるので、どのイベントを何回行わせることがユーザーの継続率上昇のトリガーになるのかをすぐに調べることができます。

 

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例えば商品の画像を見た枚数と新規ユーザーの継続率の相関です。商品詳細ページで商品画像を5枚以上見たユーザーは継続率が高いことがわかり、写真の見せ方を変えたところ継続率がグッと上がりました。今は初回利用から半年後の継続率が50%以上で、一度でも購入経験のあるユーザーに限ると半年後の継続率は7割以上のアプリになっています

 

購入経験のある方のうち約30~40%が月に2回以上購入し、その割合も増えているので「ユーザーとアプリの接点を増やして購入の意思決定頻度を高める」という狙いはReproを使ってかなりうまくいっていると言えますね。

 

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商品画像をたくさん見るユーザーは継続率が高いことを発見し、UI変更を実施

エンジニアのリソースを使わずにキャンペーン効果を最大化

プロダクトの改善をする上で、できるだけエンジニアのリソースを使わないように心がけています。開発リソースはとても貴重ですし、いかに少ない工数でインパクトのある改善施策を考えられるかがプロダクトマネージャーの役割だとも思っています。

 

リソースを使わずに施策を行えるという点でもReproは重宝していて、最近だとアプリ内メッセージ機能を使ってユーザーをInstagramの自社アカウントに送客しています。

 

この送客のバナー画像も最初はアプリ起動直後に出したりしていたんですが、商品購入後がもっとも送客効果があったので購入後に出しています。こういうちょっとした試行錯誤もReproを使えばエンジニアのリソースを全く使うことなく可能なので、ビジネスサイドとしてはかなり助かっていますね。

 

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商品購入後にInstagramのキャンペーンへ誘導し、キャンペーンのハッシュタグ投稿数は6000以上に

 

今後のRepro活用

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Reproは今後もアプリ改善の仮説検証で主力ツールとして使っていくつもりです。実際のユーザーがアプリを利用している様子がわかるツールは市場に他に無いので、スピード感を持ってアプリの改善を行いたい方は必ず導入することをおすすめします。

注釈   [ + ]

1.MD: マーチャンダイジングの略称。消費者のニーズにあった商品を適正な数量・価格で供給すること