はじめに
モバイルの時代が到来しています。
今日では、モバイル端末の利用者数はデスクトップの利用者数を上回っています。 こうした状況において、ビジネスで顧客を惹きつけるためにはモバイルのチャネルを効果的に使う必要があると考えるのは当然の流れです。今日では、企業はモバイルWebサイトとモバイルアプリを新たなビジネスの源泉(もしくは既存のビジネスの拡大)として利用し始めています。 財政的に余裕のある企業はモバイルWebサイトとアプリの両方を開発する余裕ががありますが、どちらか一方しか選択できない企業もあります。モバイルWebサイトとアプリのどちらかを選ぶかはその企業の予算やユーザビリティ、要求される仕様、顧客によって決まります。 ある調査によると、ユーザーはモバイルWebサイトよりもネイティブアプリをより好むそうです。この結果は潜在顧客(と既存の顧客)にリーチするにはモバイルアプリを選ぶべきという主張を後押しします。 上記の調査結果の他にもモバイルアプリがモバイルWebサイトよりも優っている理由はいくつもあります。 本記事ではモバイルアプリがモバイルWebサイトに優っている理由として挙げられる上位10項目についてご紹介します。
1.モバイルアプリのほうがパーソナライゼーションできる
「パーソナライゼーション」とはユーザーの興味、位置情報、利用状況などに基づいてその個人に合ったものを提供することです。
「パーソナライゼーションはモバイルにおけるユーザー体験を高める重要な要素です」 モバイルアプリによってユーザーは最初の段階からアプリを自分の好みの状態に設定することができますし、そうするとどのユーザーにもカスタマイズされたコンテンツを提供することができます。 アプリはユーザーとのエンゲージメントをトラッキングし記録できますし、そのデータを用いてユーザーごとにカスタマイズしたおすすめコンテンツや最新情報を提供できるのです。さらには、ユーザーの位置情報を用いて特定の場所にきたときだけにリアルタイムでコンテンツを提供することも可能です。
しかしながら、UXの改善はアプリのパーソナライズだけが目的ではありません。それはコンバージョンの改善にもつながるのです。ユーザーにパーソナライズしたコンテンツを提供すれば、コンバージョンする可能性も高めることができます。
2.通知を簡単に送ることができる
ここ数十年間で、電子メールはもっとも広く用いられるビジネスのコミュニケーションツールになってきました。 多くの企業がユーザーにリーチするために様々な用途で電子メールを使っています。(乱用と言っていいほど使っている企業もあります)その結果、電子メールはかつてほど効果が高いマーケティング手段ではなくなりました。電子メールの開封率やクリック率は近年下がるばかりです。 しかし心配はご無用です。モバイルアプリの通知を活用しましょう。 通知には「プッシュ通知」と「アプリ内通知」の二種類があります。両方とも邪魔にならずにアプリのユーザーとコミュニケーションができる、メールの代替として便利に使えるマーケティング手段です。
素早く、かつユーザーにとって鬱陶しくない手段でお知らせを送ることができるのはとてもニーズが高く、企業がモバイルアプリ開発を検討する理由として真っ先に挙げられます。 アプリ内通知とは、ユーザーがアプリを開いた時だけに受け取る通知です。 一方プッシュ通知とは、ユーザーがモバイル端末で何をしているかに関わらず受け取る通知です。プッシュ通知ではクリック率が40%にもなるといった事例もあります。 言うまでもありませんが、プッシュ通知を用いたキャンペーン施策はユーザーのことを考えて企画しなければいけません。こちらのリンクにキャンペーンを考えるにあたって参考になる事例を載せています。
追加情報
モバイルWebサイトにもプッシュ通知機能を実装できるサードパーティー製のサービスはあります。しかしながら、これらのサービスはまだ提供が始まったばかりでいくつかの制限(特定のブラウザだけでしか動作しなかったり、Webサイトの種類のよっては利用できなかったりする)があります。 そうした制限の影響を受けない企業はモバイルWebサイトでWebプッシュのサービスを導入検討してもいいでしょう。
例えばPushCrewは、Webサイトからデスクトップやモバイルにプッシュ通知を送ることが可能な新しいプッシュ通知サービスの一つです。
3.モバイル端末の機能を利用することができる
モバイルアプリは内蔵カメラ、連絡先、GPS、通話、加速度計、方位磁石などモバイル端末の機能を利用できるというアドバンテージがあります。
このような端末に備わっているものをアプリの機能として使うことによって、アプリのユーザー体験はインタラクティブで楽しいものになります。 さらには、こうした機能によってユーザーが本来はアプリ以外のの手段を使って達成する手間を省くことができます。例えば、銀行のアプリを使う際はユーザー登録フォームで顔写真の提出が必要な場合があります。アプリであれば、内蔵カメラを使って顔写真を撮影し提出することができるのです。
「ユーザー体験を高めるためにモバイル端末にもともと備わっている機能を利用することができるのもアプリの良いところです」 端末に備わっている機能はユーザーがアプリ内で特定のタスクを実行するために使う時間を劇的に短縮することができ、コンバーションを高めることさえできるのです。
追加情報
モバイルWebサイトも内蔵カメラやGPSなどのようなモバイル端末に備わっている機能を使うことができます。しかしまだ、(モバイルアプリであれば使うことができる)端末の全てのマルチメディアの機能を利用することはできず、技術的な制限があります。
4.オフラインでも利用可能
モバイルWebサイトとアプリの間の最も基本的な違いはこれです。
アプリでもタスクの大部分は実行にインターネット接続を必要としますが、オフラインでも基本の内容や機能は提供できます。
「モバイルアプリの真髄はオフラインでも動作することです。」 再び銀行アプリを例に見てみましょう。 アプリは、税の計算、分割払いの計算、ローンの上限の決定のような機能を提供できます。これらの機能はインターネットの接続がない時でさえも動作します。
追加情報
モバイルWebサイトもインターネット接続がない時でもキャッシュがあればページを表示できますが、かなり限られた機能の提供しかできません。
5.Webサイトと比べて設計の自由度が高い
Webサイトを設計する技術のほうがアプリを設計する技術よりも進歩しているとしても、モバイルWebサイトは設計に不可欠な機能の多くがWebブラウザに依存しています。モバイルWebサイトは「戻るボタン」、「リフレッシュボタン」、「アドレスバー」のようなブラウザの機能に依存しています。 モバイルアプリにはこれらの制限がありません。 モバイルアプリは「タップ」、「スワイプ」、「ドラッグ」、「ピンチ」、「ホールド」などのようなWebブラウザでは感知できないジェスチャーに基づいて、手の込んだ機能が設計されています。 アプリはアプリでしか提供できない機能のためにこうしたジャスチャーを取り入れ、ユーザーがタスクをより効率的に行うことができるように手助けをしています。例えば、あるアプリではスワイプのジェスチャーを使うことで、ユーザーを前後のステップに遷移させることができます。 [rule style=”rule-dashed” ] いかがでしたでしょうか。後編はコチラ! https://growthhackjournal.com/10-reasons-mobile-apps-are-better-part02/