iOS11のリリースは、App Storeが約10年前に開始して以来最も大きなアップデートで、アプリ市場は大きく変わりました。

iOS11のApp StoreはApple Musicの最後までスクロール可能な一体化されたページや徹底したグラフィックス、そして自動再生のApp Previewsなどのデザインを模倣しています。

iOS11のApp Storeは他の全Appleのサービスをその緻密さと内容で上回っていますが、それはもともと、SVP of Worldwide MarketingのPhil Schiller氏のApp Storeを流行の中心かつ情報源でユーザーが日々訪れたいと思うものにしたいという思いから実現しました。

これにより検索結果表示画面とプロダクトページの両方に影響があるので、ASOを再検討しなくてはならないでしょう。

以下にASOを正しく再検討するためのリストを作成しました。

App Store のカスタマージャーニー

App Storeに訪れる人々の行動パターンについて把握しておきましょう。

StoreMavenがどのように5億人以上のユーザーがApp StoreとGoogle Play ストア上で行動するかを分析した調査結果

App Store訪問者を分析した結果、App Store訪問者を行動パターンに基づいて二つのグループに分類できました。

  • すぐに決める訪問者
    この訪問者は、アプリをインストールするかどうかすぐに判断します。つまり、これらの訪問者はプロダクトページの最初に表示される部分 (アイコン、星での評価、スクリーンショット) だけで判断します。こういった訪問者はApp Storeユーザーの60%を占めるので、プロダクトページで最初に目に入る部分のASOがより重要になります。
  • 様々な要素を見る訪問者
    このタイプの訪問者はインストールする前にプロダクトページを閲覧してインストールするか判断します。この訪問者はより多くの情報をみて、アプリが便利か、または楽しそうかどうか、そしてそのアプリをインストールする目的を明確にします。こういった訪問者はApp Storeユーザーの40%を占めます。

特にiOS11では行動パターンが次のようにに移り変わっていることは興味深いです。

StoreMavenの初期iOS11ユーザー行動テストによる洞察

この図から何がわかるでしょうか?

iOS11では多くの訪問者がプロダクトページをより長い時間見ているので、この訪問者を獲得できるようにASOをしなくてはなりません。

これはiOS11への変更に伴ったものでもあると言えます。新しいバージョンのApp Storeではレイアウトの変更により訪問者がプロダクトページ内に滞在したくなる仕様になっています。この仕様のおかげで見込み顧客が増えたので、その顧客を獲得するためにテストが必要になります。

1. App Previewsのパフォーマンステスト

2014年にApp StoreでアプリのApp Previewsが利用可能になりました。動画は、開発者がアプリの見た目や感覚、実用性を効果的に伝えるための大きな手段であることがわかっています。開発者がアプリについてよりわかりやすく的確に伝えられれば、見込み顧客はインストールするかどうかより効率的に判断ができます。したがって、動画を使うことでそのアプリを本当に求めている人に届けることができます。

StoreMavenが実施するゲーム業界におけるiOS 10の動画パフォーマンステストの洞察(参考規模:1,426,604訪問者)

データから見てもApp Previewsは明らかに活用すべきですが、多くの開発者は依然としてApp Previewsを利用していません。しかし、iOS 11のApp Storeのでは、動画を利用していないと後れをとってしまいます。

iOS 11 App StoreのApp Previewsにおける変更点

  iOS 11 App StoreではApp Previewsにおけるアプリが発見される仕様とコンバージョンの最適化の仕様が変更されました。ここでは、最も重要な変更点を説明します。

  • プロダクトページで最大3つのApp Previewsを載せられるようになりました(それぞれ30秒間以内)。
  • 最初の動画は自動的に再生されますが、サウンドはデフォルトではミュートになっています。
  • 2番目と3番目の動画はユーザーがスクロールした時に自動再生されます。
  • 動画は検索結果表示画面でも自動的に再生されます。
  • App Storeで利用可能な言語全てに動画をローカライズできるようになりました。

これらの変更点によってユーザーをプロダクトページに誘導しやすくなり、開発者がアプリの特徴や機能性、UIをより的確に伝えられるようになるでしょう。

そのため新しいApp Storeでは、開発者が動画を活用してコンバージョン率を向上させ、ユーザーが欲しい機能が備わっているアプリをインストールできるようにしています。

StoreMavenの初期のiOS 11ユーザ行動テストの分析

これらの結果からもApp Previewsがいかに重要かわかります。

iOS 11 App Storeでの初期テストの推奨事項

動画のテスト

これまでは、1つのApp Previewsにアプリの優れた機能をたくさん詰め込むことができました。プロダクトページでは1つではなく3つの動画を載せられるようになったため、クリエイティブチームは複数の動画を活用してストーリーを伝えなくてはなりません。同時に、クリエイティブチームは、App Previewsを目立たせたり、他の動画も合わせてストーリーを伝える必要があるでしょう。

ヒント:各動画を活用して、アプリのさまざまな面を紹介することを推奨します。例えばゲーム業界では、3つの動画をゲームプレイ、ゲームと関連付けられたライフスタイル、ゲームレベルのあげ方などに分けることができます。

最適な動画数のテスト

iOS 10で収集した膨大なデータに基づくと、動画はプロダクトページのエンゲージメントを高めることがわかっています。しかし、必ずしもApp Previewsは訪問者に良い影響を与えるとは限りません。したがって、複数の動画がどのような影響を与えるのかテストすることをおすすめします。

ヒント:以下の手順でテストを始めてください。動画を載せないのか、それとも載せるのなら何本載せるのかを決定しましょう。この結果をもとに、よりよい戦略を練ることができるでしょう。そこから、動画をどの順番で載せるかテストを行うことで、動画の最適な順序を判断することができるでしょう。

2. 動画またはスクリーンショットの方向テスト

アプリプロモーションの動画 (最大3枚まで) とスクリーンショット (最大5枚まで) は、プロダクトページ内で縦向きでも横向きでも使用できます。

開発者が横向きの向きを選択すると、検索結果表示画面では1つのApp Previewsまたはスクリーンショットしか表示されません。

横向きにする利点は、App Storeを訪れたときに、横向きの動画またはスクリーンショットが1つしか表示されないので迫力が大きくなり、訪問者をひきつけることができます。

縦向きの動画またはスクリーンショットを利用すると、検索結果表示画面で3つのApp Previewsやスクリーンショットが表示されます。

縦向きにする利点は、2つの動画またはスクリーンショットをプロダクトページに表示できることです。縦向きでは、ユーザーがほぼ直感的にプロダクトページをスクロールさせるよう誘導します。

iOS 11 App Storeのプロダクトページにおける変更点

iOS 11では、iOS10と同様にプロダクトページでの動画またはスクリーンショットを横向きにするか縦向きにするかを選択できます。しかしiOS11ではプロダクトページの動画とスクリーンショットの配置が変更されました。動画がスクリーンショットの下に表示されるようになりました。

この変更により、訪問者が自動再生の動画を目にする機会が増えていくので、動画の向きは一層重要です。各向きでそれぞれ効果が違ってくるのでどちらの向きが最適かテストを行うことが重要です。

iOS 11 App Storeでの初期テストの推奨事項

動画またはスクリーンショットの方向テスト

説明したように、動画またはスクリーンショットの方向は訪問者の第一印象に大きな影響を与えるでしょう。テストを行い、その結果のデータに基づいた判断は極めて重要です。

ヒント:以下のテストを推奨します。横向きの動画またはスクリーンショット、縦向きの動画またはスクリーンショット、および縦横混合プロダクトページ。

3. リマーケティングテスト

新しいApp Storeは、「新機能」セクションで、リマーケティングをする機会を提供しています。このセクションは、開発者が既存ユーザーにはアプリのアップデートを伝え、以前にダウンロードしたことがあるユーザーには最新バージョンをインストールするように促すための重要な場所です。

iOS 11 App Storeでのリマーケティングにおける変更点

iOS 10 App Storeでは、説明の下に「新機能」セクションがありました。iOS 11では、このセクションの位置は、訪問者がアプリをインストールしたことがあるかどうかによります。訪問者がアプリをインストールしたことがない場合は、上記のようにプロダクトページの下の方に表示されます。

訪問者がたとえアンインストールしたとしてもアプリをインストールしたことがある場合、このセクションは上記のように、プロダクトページの上部に表示されます。

iOS 11 App Storeでの初期テストの推奨事項

新機能コンテンツのテスト

App Storeには今までも「新機能」セクションがありましたが、現在はユーザーがあなたのアプリをダウンロードしたことがあるかどうかで表示される場所が変わります。これは、以下2つの理由からです。

  • 既存ユーザーに最新バージョンのアプリを再インストールするように説得します。データによると、iOSユーザーの21%のみがアップグレードできるようになってから1週間以内に最新バージョンにアップグレードしています。
  • 以前のバージョンのアプリに満足していなかったユーザーにアプリを再インストールするように説得します。一度アンインストールしただけで、リマーケティングできないというわけではありません。

ヒント:レビューを分析して、ユーザーがアプリに満足していない理由を把握してください。レビューで多くのユーザーがアプリに満足できていない理由は、「新機能」セクションで扱うべき点です。したがって、コンテンツはレビューの分析結果に基づく必要があります。流行の機能を特定するために市場調査を行う必要があります。一度これを行えば、「新機能」セクションに関連するコンテンツを含めることもできます。

最後に

iOS11 App Storeでは訪問者のプロダクトページ内滞在時間が増えることがわかっています。より具体的には、10%以上のユーザーが検索結果表示画面からプロダクトページへ進み、ページ内を閲覧しています。また、閲覧する時間も93%増加しました。これらの変更は、より質の高いユーザーを獲得する機会になります。

この新しい機会を利用するために、iOS 11でやるべき3つのASOテストをご紹介しました。以下に要約したものを再掲します。

  1. App Previewsのパフォーマンステスト
    iOS 11で利用可能な新しい動画を最大限に活用することをおすすめします。App Previewsが優れているのはコンバージョン率の増加や、ユーザーに的確なインストールを促す点だけではありません。動画を最大限に活用するためにテストを行いましょう。

    • 動画内容
    • 最適な動画数
  2. 動画またはスクリーンショットの方向テスト
    動画またはスクリーンショットの方向は検索結果表示画面で訪問者に大きな影響を与えるため、訪問者の行動パターンがすぐにダウンロードする訪問者としばらく考える訪問者の2パターンあることを把握しておくことが大切です。動画またはスクリーンショットの方向はデータに基づいて判断しなければなりません。したがって、テストすることをおすすめします。

    • 横向きvs.縦向きvs.横縦混合向き
  3. リマーケティングテスト
    iOS 11 App Storeには、ユーザーがあなたのアプリをインストールしたことがあるかどうかを判別する仕組みがあり、それに応じて「新機能」セクションの位置を変更します。ユーザーがあなたのアプリを一度でもインストールしたことがある場合、このセクションはプロダクトページの上部に表示されます。
    したがって、既存ユーザーに最新バージョンのアプリをアップデートするよう説得でき、また満足していない以前のユーザーにアプリを再インストールするように説得できます。「新機能」セクションに何を載せるのかテストしましょう。

    • 「新機能」セクション
      全体的なiOS 11 App Storeのデザイン変更でより多くの訪問者を最適なアプリに誘導することが可能になりました。しかし、コンバージョンを上げるためにはASOを見直しす必要があるでしょう。

この記事は、LEANPLUM社のブログ”3 ASO Tests You Should Start With on iOS 11“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on LEANPLUM in English under the permission from the author.


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