iPhoneの登場から早10年。モバイルアプリ市場の拡大に伴い、アプリマーケティングへの関心は高まっていますが、webと比べてアプリの運用ノウハウはまだまだ少ないのが現状です。

そこで今回は、アプリマーケティングに関する知見を持つ方々をお招きし、自身が担当するアプリにおけるユーザー獲得、定着からマネタイズなどの取り組みについてお話しいただきました。

フラミンゴ流 チームで取り組むグロースハック

登壇者紹介

株式会社フラミンゴ Market developer 山下恵(やました・けい)氏

事業の紹介

フラミンゴ』は、ユーザーが習いたい外国語の先生を探し、オンラインでレッスン予約ができる語学アプリです。現在、登録している約4,500人の講師から相性が合う講師を自分で選ぶことができますし、価格は英会話スクールよりも安価。好きな場所でレッスンを受けることができるのも人気の理由です。

私たちもそうですが、本日は、小規模チームがアプリをグロースハックさせていく上でどのような進め方をすれば良いかをお話しさせていただきます。

フラミンゴの狭義でのグロースハックサイクル

フラミンゴチームの特徴は、およそ2週間のサイクルでDev側が新機能の開発を行い、PMとBizサイドもそのスピード感に合わせて課題抽出と仮説作成を行っていることです。

直近で実施した機能開発・改善に、ホーム画面の改善があります。
改善前はログイン順で講師が表示されていましたが、改善後はユーザーの要求に沿ったリスティングに変更しました。ユーザーが自分に合う講師を見つけやすくなったことにより、マッチング率とレッスン予約率の向上に寄与しました。
また、ユーザーにとって必要な情報の設計を見直し、CTAを「先生と話してみる」から「レッスン日時を選ぶ」に変更した結果、レッスン予約率が120%向上。
これら一連のグロースハックサイクルを2週間で行っています。

チームそれぞれの役割

Dev TeamとBiz Teamの2チームに分かれてはいますが、グロースハックサイクルを適切に回すためにプロダクトチーム、マーケティングチーム、カスタマーサポートチーム問わず、『フラミンゴ』では全てのメンバーがアプリ内のグロースハックを行っています。全メンバーが責任を持ってアプリの改善に取り組んでいるのです。それぞれのチームは次のような役割を担っています。

Dev Teamの役割

  • アプリ内における課題抽出/施策立案
  • 開発要件実行の意思決定 (PO)
  • アプリ内への実装 (エンジニア)
  • Biz Teamからの開発要件ヒアリング

Biz Teamの役割

  • ビジネス要件の実行 (マーケティング施策/カスタマーサポート等)
  • アプリを改善するための開発要件をUPする

フラミンゴならではの課題抽出と仮説検証方法

課題抽出と仮説検証を目的として、定量的・定性的なデータをバランスよく抽出するために利用しているツールは、「Repro」「SQL」「ユーザーヒアリング」「GitHub」です。

モバイル向けの分析・マーケティングツール「Repro」では、短期的な課題抽出と施策の実行のためにファネル機能を利用しています。

グラフの減り幅が大きい箇所は「Repro」を使って原因を分析し、プッシュ通知やアプリ内メッセージを配信するなど施策を実施しています。長期施策としては開発を前提としたアプリ改善を行っています。

チーム全員でグロースハックを行うメリット

チーム全員でグロースハックを行うメリットは次の3つです。

① 自分たちが作っているアプリ!感が増す

自分の提案した施策がアプリに反映されると、達成感も大きいのです。

② バグにすぐ気付く

自分たちの手で改善させているからこそ、アプリに対して敏感になります。そのため、バグにすぐ気付き、エンジニアに早急なフィードバックができます。

③ 施策の精度が増す

Biz Teamが考えた施策は直接PO (プロダクトオーナー) に提案し、POが最終チェックを行った上で実行するため、精度が増します。

チーム全員でグロースハックを行うために

小規模チームでグロースハックを行うために必要なことは2つだと考えています。

① 全員がアプリ内のデータを覗けるような状況にしておく

「Repro」を導入したり、定期的にSQL勉強会を実施したりしてデータを共有するようにしています。

② 提案するための機会を設ける

隔週でPOに機能改善を提案できる機会を設けています。

チーム全員が一丸となって、グロースハックを学んでいきましょう。

『メルカリ』が挑戦するGoogle Marketing

登壇者紹介

株式会社メルカリ マーケティンググループ・シニアマーケティングスペシャリスト
坂田博昭(さかた・ひろあき)氏

事業の紹介

メルカリ』は、スマホから誰でも簡単に売り買いが楽しめるフリマアプリです。購入時の支払い方法をクレジットカード・キャリア決済・コンビニ・銀行ATMから選択でき、品物が届いてから出品者に入金される独自システムなので安心してご利用いただけます。

本日はGoogleのプロダクトを使った、『メルカリ』のマーケティング戦略をご紹介します。

メルカリブランドの訴求

新規ユーザーを増やすためには、『メルカリ』の外にいるユーザーをどのようにして増やすかを考えなくてはなりません。『メルカリ』はアプリのイメージが強いかもしれませんが、webにも力を入れています。そもそも、母数自体はwebの方が大きいので、取扱商品へ流入するユーザーを増やしやすいのです。webで最も重要なのは検索のしやすさなので、モバイルwebページを高速表示させる技術、AMP(Accelerated Mobile Pages)をwebページに導入しました。

AMPの導入後は自然検索の流入数が45%、セッション数が30%向上しました。

また、「Google ショッピング広告」にも取り組んでいます。在庫積み上げ型のAmazonや楽天がデータベースを作りやすいのに対し、1点物の商品が中心の『メルカリ』はいかに更新頻度を上げるかが肝です。そのため、現在はGoogleとしっかりAPI連携を取り、バーチャルセンターに情報を与える仕組みを再設計しているところです。

そして新規ユーザーを増やすだけでなく、既存ユーザーに使い続けてもらうためにも、広告やIn-App施策にも注力しています。
広告は新規と既存といったように、ユーザーに合わせて幅広い種類の広告を取り入れています。例えば、新規ユーザーの獲得には「ユニバーサル アプリ キャンペーン(UAC)」、既存ユーザーにはUDID(識別子)をはじめとするユーザーの端末情報をGoogleに入れ込んで、細かくセグメント配信する「オーディエンスターゲティング」を活用しています。

アプリDL、利用促進

既存ユーザーの継続率を上げるために国内外で注力していることは次の2つです。 1つは、プッシュ通知。US版『メルカリ』では、現在web部門を強化していて、webからのプッシュ通知にも力を注いでいます。

2つ目は、UI改善による使い勝手の向上です。お客さまを日本本社に招き、目の前で『メルカリ』を使ってもらうユーザビリティテストの結果をベースにA/Bテストなどを行い、使いやすさの検証をしています。

利益率の高い販売カテゴリの利用促進

『メルカリ』は女性ユーザーが多く、1番売れているカテゴリはファッションです。キャンプ道具などのアウトドア系カテゴリも人気がありますが、残念ながらあまり知られていません。マーケティングチームは人気カテゴリを中心にマーケティング戦略を立てていますが、男性ユーザー獲得のために、広告をうまく活用しながら「知られていないけど人気がある」カテゴリの訴求をしていきたいと思っています。

まとめ

まだまだ『メルカリ』を知らない人もたくさんいるので、Googleのプロダクトを活用して認知拡大を図りつつ、TVCMやラジオCMなどインターネット以外の場所もうまく活用していきたいと思っています。
意外かもしれませんが、ラジオCMを流すと「なかなか面白いCMをやっているね」「あのラジオのCMが面白かったから、また流してくれないか」など、アプリとは関係のない問い合わせが増えるんですよ。実際に効果があるかはわかりませんが、認知という点ではこのように少し角度を変えた戦略にもどんどん挑戦していきたいですね。

つづき : 大阪初開催!Growth Hack Talks イベントレポート ②


モバイルアプリの成長支援パートナー「Repro」

「Growth Hack Journal」を運営している「Repro」は、アプリ解析・マーケティングツールの提供からユーザ獲得やユーザ定着のためのマーケティング支援等のソリューションまでワンストップで提供、アプリの成長を支援しています。

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