iPhoneの登場から早10年。モバイルアプリ市場の拡大に伴い、アプリマーケティングへの関心は高まっていますが、webと比べてアプリの運用ノウハウはまだまだ少ないのが現状です。

そこで今回は、アプリマーケティングに関する知見を持つ方々をお招きし、自身が担当するアプリにおけるユーザー獲得、定着からマネタイズなどの取り組みについてお話しいただきました。

Schooが取り組む、インタラクティブなコンテンツの作り方

登壇者紹介

株式会社スクー マーケティングユニット 坪内宏典(つぼうち・ひろのり)氏

事業紹介

Schoo』は、「未来にむけて、社会人が今学んでおくべきこと」をコンセプトに生放送授業を毎日無料提供する学べる生放送コミュニケーションサービスです。学習ジャンルは、働き方・お金・健康に関することをはじめ、すぐに使えるビジネススキル・ITスキル・経済・ニュース・思考法・文章術など幅広く提供しています。
独自の学習ライブサービスを自社開発し、チャット型タイムラインよる授業についてのコメントや質問、受講生同士のコミュニケーションを活性化させる「学べる生放送コミュニケーション」をコアバリューとし、生放送ならではのインタラクティブな体験を大切にしています。

インタラクティブなコンテンツの作り方

『Schoo』では、webと同様にアプリも『Schoo』のプロダクトコアバリューにしている「インタラクティブ」を大事にしていこうと軸足を定めました。モバイルならではのコアバリューを強めることによって、他社では、なかなかできない学習体験を提供できると考えたためです。

1.先生 × 受講生、受講生同士のコミュニケーション

学習動画サービスで多いのが、スライドをメイン使った講義形式で講師が一方的に説明するもの。そこから一歩先のサービスにするべく、『Schoo』では受講生のコメントを先生が講義の合間に答えてくれるなど、ユーザーとの距離感を縮め、インタラクティブなコミュニケーションを行えるような設計にしました。

また、よりインタラクティブにするために、生放送の在り方も変えていきました。テレビ番組を見ると、画面のサイズに合わせて番組が進行されているので、没入感がありますよね。『Schoo』も同じように、パソコンのデスクトップ画面とサイズを合わせた構図で学びの授業を7年間作ってきました。
モバイルは、慣れ親しんできた横型画面のフォーマットを流用しつつ、モバイルでも見やすいような縦型でのタイムラインで生放送授業を配信してきました。
ただ、デスクトップでのタイピングと比べ、モバイルでのフリック入力の速度は遅くなってしまうため、タイムラインのスピードに入力が追い付かないという課題がありました。その点は、プロダクトやコンテンツの改善することで日々、試行錯誤しています。

2.受講生のコミュニケーションを加速させる2つのポイント

1つ目のポイントは、学びの感情を表現しやすい体験を提供できているかどうか。
コメントしなくてもユーザーの感情や気持ちが理解できるように、「学んだ」「知りたい」など、気持ちが表現をできるボタンを表示しました。このボタンを押すと、ゲージが溜まっていく仕組みになっています。感情ゲージの設置によって、LIVEならではの一体感を演出しています。

2つ目のポイントは、コメントが投稿しやすいこととコメントを拾ってもらいやすいこと。
「もっとその話が聞きたい」「ゆっくりコメントしたい」を解決するために、画面を右上に寄せてコメント欄の画面を最大表示できるようにして、スムーズなコミュニケーションを実現しました。
また、受講生代表としてアナウンサーを起用し、受講生の意見を拾いながら登壇される先生と受講生が繋がる仕組みも作っています。

インタラクティブなLIVEコンテンツを作るためのKPI

生放送コンテンツの評価は、受講生の満足度を上げることを第一に考えています。そのため、生放送の参加者数を増やすことのみに重点をおかず、タイムラインで盛り上がりや学びの濃さを重視し、質問や学びのアウトプットの最大化をKPIに設定することで、生放送のバリューが出せているか?を確認しています。多くの受講生に興味を持って参加いただき、参加いただいた中でどれだけ多くの学びを届けられたか?をメンバーと一緒に向き合いながら、ライブ体験をお届けしています。

インタラクティブなコミュニケーションを大事にしたライブコンテンツをお届けすることで、受講生や先生方からたくさんの感謝のお言葉やご意見、ご要望をいただけるようになりました。こうした貴重なご意見から、皆さんと一緒にコンテンツを作っていると実感しており、今後もより良い体験をお届けしつつ一体感を作っていきたいと思っています。

一流ホテル・旅館の宿泊予約サービス『Relux』のマーケティング

登壇者紹介

株式会社Loco Partners マーケティング統括部プロモーショングループ兼データアナリティクスチーム 上田涼平(うえだ・りょうへい)氏

事業紹介

Relux』は、満足度の高い一流ホテル・旅館を厳選した宿泊予約サービスです。会員数は150万人を突破し、現在も増え続けています。宿泊予約サービスでお客様満足度No.1※も獲得しました。 ※Emotion Tech・日経BPコンサルティング調べ(2018/1発表)

本日は、OKRを導入したことでどんな結果を得られたかについてお話しします。

OKRとは

OKRとは、「Objectives and Key Results」の略で「目標と主な成果」を意味します。野心的な目標である「O」と、それを支える複数の定量的な成果指標「KR」で、チームや個人の目標を管理するというマネジメント手法です。

『Relux』のOKR構造

当社では2018年4月から全社的に導入を開始。まず、事業計画すべての数値を部署ごとにOKRとして分解し、可視化しました。

マーケティング統括部は4つのOを設け、各Oに責任者をアサインしました。私は「アプリへのデバイスシフト」の責任者として、1dayRRなどのKRを推進しています。

初のOKR運用の振り返り

OKRの導入で大きく変えたことに、毎週開催しているプロモーショングループの定例があります。
各チャネルの細かな数字を全員で報告する形式から、O担当者がOKRの数値とOKRへの打ち手のみを報告する形式に変更して、細かいKR以下の数値はO以下の会議体に吸収しました。

良かった点

チーム単位で追うべき数字が明確になった

会議や普段の業務中にも、「その施策は、KRを改善するための現在最も有効な打ち手か?」という生産的な議論が活発化するようになりました。

KPIツリーでの目標管理よりも定性的な目標を設定できるようになった

例えば、NPS(サービス推奨度)の最大化を図ったり、コンテンツのクオリティを担保したりするなど、直接KGIへの影響は試算しづらい中長期的施策へ投資ができるようになりました。

改善点

KRの掛け持ちや重複により、一点突破で成果を上げられなかった

担当者のKRの掛け持ちが多くあり、担当者がそれぞれのKRにリソースを分配した結果、どのKRも平均点どまりになってしまう状況が発生。
また、「アプリの広告運用」というタスクが、会員獲得をKRとするチーム、アプリのユーザーを増やすチームの両方にまたがってしまっていたため主体者が曖昧になることもありました。

定例でのP1 (優先度Highタスク) が、ただのタスク管理に

本来は重要かつドラスティックな打ち手をP1タスクとすべきですが、この目線が下がってしまい、ただのタスク管理と化してしまっていました。
これでは週次でOKRを追いかける意味も希薄化してしまいます。

横串管理のGlobalマーケへの目線が減った

複数領域に横串でまたがるGlobalマーケを独立してOとして設定していなかったことが、Globalマーケの意識がおろそかになってしまう、ということもありました。
重要な指標はきちんともれなくOKRの土俵に上げなければ、意識される機会が圧倒的に減ってしまいます。

OKR運用の改善施策

① フォーカステーマの運用

2週間ごとにフォーカスする具体的なテーマを設定して宣言し、そのテーマにとにかくフォーカスするという運用をはじめました。
これはあえて施策のHowの部分まで含めてテーマとして定義してしまう、というやりかたをしています。

② GlobalマーケもOレベルに格上げ

Globalマーケは獲得やアクティベーションのO配下に置くと焦点が当たりづらいため、各国の数値をKRとして、フォーカステーマをそれぞれに設定しました。

③ 1day部署合宿

中長期的施策/ドラスティックな施策を生み出すための部署合宿を実施しました。
手元の運用や細かい改善に目線が行きがちだったため、強制的にマーケットやプロダクトに対するインプット/アウトプットの機会を設けることは非常に価値がありました。

アプリのグロースの変化

現在は、1dayRR向上のため、ステップ Push通知改善をフォーカステーマに設定しています。そのため、インストール広告運用は会員獲得系KRのチームにすべて任せ、1dayRR向上のために全てのアプリチームのリソースを投入しました。

今後の1dayRR改善施策

アプリの運用にはモバイルアプリ向けの成長支援ツール「Repro」を活用し、3つの改善施策を行っています。

① Step Push改善

配信時間、文言、写真、遷移先のA/Bで1dRRを向上。

② オンボーディング改善

アプリ内メッセージ機能で、開発工数0でシナリオを検証し、勝ちパターンを見つけてから実装する。

③ マジックナンバー分析

分析機能を使って、以後のRRやCVRが高くなるアクションとその閾値を見極める。

まとめ

OKRには、どの組織にも適用できる完璧なフォーマットは存在しません。
まずはOKRを全社的に導入して、そこで発生した課題を潰していきながら、現在の組織とプロダクトにあった運用に改善していくことが重要です。また、実際にOKRを運用して、KRは掛け持ちするのではなくなるべく単一に持たせ、選択と集中を強く意識することが大事だと実感しました。実装工数をかけずに検証サイクルを高速で回すには「Repro」などの分析ツールを上手く活用しましょう!

つづき : 大阪初開催!Growth Hack Talks パネルディスカッション


モバイルアプリの成長支援パートナー「Repro」

「Growth Hack Journal」を運営している「Repro」は、アプリ解析・マーケティングツールの提供からユーザ獲得やユーザ定着のためのマーケティング支援等のソリューションまでワンストップで提供、アプリの成長を支援しています。

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