iOS11のApp Storeの新デザインに合わせ、アプリデベロッパーはアプリストア最適化 (ASO)の方法を変える必要があります。

SplitMetricsが実施した調査では、人気の高いアプリにて行われたA/Bテスト57件の結果と、25万人に及ぶユーザーの動向を解析しました。すると新しくなったApp Storeへの最適化をまだ行っていないアプリの製品ページでは、タップ率とインストール数のコンバージョンが7% 低下していたことが判明しました。

この結果を無視することはできません。もともとアプリを見つけるためのプラットフォームだったApp Storeは今や、アプリ及び関連アイテムを販売する場に変わりつつあり、マイナーな機能にまでも修正が加えられているのです。

ASOとは?

アプリストアでは膨大な数のアプリが競っています。このような状況で確固たるマーケティング戦略に加え、ASOなくしてアプリを人気ナンバーワンにするなど到底考えられません。ASOを行う目的は以下の2つです。

  • アプリストアにおいてアプリを見つけてもらいやすくすること。
  • インプレッションの最大化にあわせて、インストールのコンバージョン率を高めること。

ASOによりアプリの無料ダウンロードを促進することができますが、その中でもアプリの製品ページの最適化はマーケティング費用の節約に繋がります。アプリを見つけるきっかけの63%が検索です。そこでASOを怠ると、この極めて重要なチャンスを逃すことになり、無数のアプリが存在するアプリストアで自分のアプリが埋もれてしまいます。

アプリストアの最適化には重要な要素が2つあります。どちらの要素も決して蔑ろにしてはいけません。

  • キーワードの最適化
  • アプリストアの製品ページの最適化

「アプリストアはアプリを見つけるプラットフォームからアプリを宣伝する場へと役割を変えようとしています」

iOS11のアップデートに伴いアプリの製品ページに表示されるアプリのタイトルが短くなり、サブタイトル、プロモーションテキスト、アプリ内課金といった要素が追加されました。さらにアプリの評価・レビュー機能も使いやすく変更されました。

下の画像では、iOS11による変更点をチェックリストにまとめています。

アプリストアのキーワードを最適化

ASOはとにかくキーワードを最適化すべきと考えているパブリッシャーが非常に多いようですが、それは最善の方法ではありません。

アプリストアにキーワードを盛り込めるようメタデータを最適化するだけでなく、製品ページに表示されるスクリーンショット、アイコン、プレビュー動画などの要素を最適化することも忘れてはいけません。製品ページが最適化されていないと、見た人がアプリのダウンロードをやめてしまうという結果も招きかねません。

しかしそうはいってもアプリを見つけてもらうためには、キーワードを上手に最適化する以上の方法はありません。アプリストアのキーワードを工夫する前にまず、新しくなったApp Storeではメタデータのどの要素がインデックスされるのか確認しておきましょう。

インデックスされ、キーワードの最適化が必要となる製品ページの要素

  • アプリ名
  • サブタイトル
  • デベロッパー名
  • iTunes Connectのキーワード
  • アプリ内課金
  • サブスクリプション

新しいApp Storeではインデックスされない要素

  • プロモーションテキスト
  • 説明文
  • レビュー

検索画面においてもアプリの表示方法が変更されます。

いずれも小さな変更点ですが、これが意外にもインストール数や、人々がアプリをインストールするまでの過程に極めて大きな影響を及ぼします。

サブタイトルでコンバージョンが12~20%アップ

スクリーンショットは製品ページのコンバージョンに最も大きな影響を与える要素とされてきました。しかしデベロッパーがサブタイトルを上手く活用できれば、スクリーンショットまでページがスクロールされなくてもユーザーの関心を引くことができます。

例えばサブタイトルの中にCTAを入れれば、インストールボタンのタップによるコンバージョン率が15~20%上昇します。

さらにサブタイトルでビジョンを掲げる(「アーティストになろう!」など)ことで、アプリの製品ページを開いた直後に実行されるインストールの件数が変わってきます。一方、機能重視のサブタイトル(「写真がアートワークに」、「30種類のフィルターで写真を加工」など)の場合、それを見た人はスクリーンショットや説明文をチェックしてからアプリをインストールします。

iOS11のアプリストアでランキング上位に入るためのASOのコツ」もあわせて読んでおきましょう。

説明文よりもプロモーションテキストの重要度が高くなる

サブタイトルがスクリーンショットの存在感を薄めつつある一方で、短いプロモーションテキストが新たに登場し、説明文の代わりを果たすようになっています。

簡潔でキャッチーなプロモーションテキストを使用することで、コンバージョン率が平均して35%上昇することが分かっており(SplitMetricsの調査では最大75%も増加したという結果も出ています)、知識の豊富なASOのスペシャリスト達も注目を寄せています。従来のApp Storeでは、アプリの説明文がコンバージョン率に与える影響はほとんどありませんでした。そのため説明文に対してはA/Bテストを強く勧めていません。SplitMetricsの統計結果によると、説明文の”もっと見る”をクリックしてエンゲージメントを示したユーザーはたったの2%でした。

ここで説明文に代わり、プロモーションテキストが登場しました。このプロモーションテキストを最大限に活用するためには、プロモーションテキストで特別なサービスやイベントの開催情報、重要なアップデートに関する情報を提供しましょう。イベント等のない通常時には、説明文の要約をプロモーションテキストとして表示しましょう。

全バージョンの平均評価を星で表示

実際に店舗で何かを買う時もそうですが、購入を検討している製品が本当に気に入るものかどうか、他の人の意見を参考にして判断する人も多いのではないでしょうか。

ユーザーの58%がアプリをインストールするかどうか決める前に、アプリの評価とレビューをチェックしています。タップ率が高く、インストール数1位を獲得するようなアプリはどれも4.1以上の評価を得ています。これまでは最新バージョンに対するレビューのみでこの目標値を達成しなければなりませんでしたが、今はその必要がありません。

iOS11では現在のバージョンに対する評価の代わりに、これまでの平均評価を表示するようになりました。全てのバージョンに対する評価を星の数で表します。これによりユーザーはアプリの全バージョンに対する感想を見ることができます。デベロッパー側も、アプリのバージョンアップの度にレビューを無効にするという無意味な仕組みに煩わされずにすみます。

横長のスクリーンショットで検索画面のコンバージョンが45% アップ

今後は横長のスクリーンショットが主流となるでしょう。

縦長のスクリーンショットの場合、iOS11の検索画面ではユーザーに見てもらえる枚数が2枚から3枚に増えました。しかし枚数が増えたことにより、キャプションなど画像内の要素が小さく、読みにくくなってしまうため、ユーザーはどの要素に注目すべきかわからなくなってしまいます。

そのためスクリーンショットとプレビュー動画は、横長のものを使用するのが賢い方法と言えます。さらに1枚目の画像についてはスクリーンショットというよりも(Facebook広告のような) 広告バナーとして捉えた上で、次のような要素を取り入れましょう。

  • アプリの重要な機能を表現し、コントラストのはっきりとしたグラフィック
  • インパクトのあるCTAやメッセージ、重要な機能を伝えるキャプション
  • 大きく、くっきりとしたフォント

広告バナーのような横長のスクリーンショットとプレビュー動画を使用することで、検索画面のコンバージョンが45%アップします。縦長のスクリーンショットのエンゲージメント率が22%であったのに対し、印象的なグラフィックとキャプションを使った横長のスクリーンショットを取り入れたことでエンゲージメント率が31%改善したという結果も出ています。

バナータイプの横長のスクリーンショットを使うことで、最も実力の近い競合アプリに打撃を与えることもできます。横長のスクリーンショットには、検索結果で1つ下に表示されるアプリに注意が向きにくくなるという効果もあるのです。検索画面では横長のスクリーンショットの真下にあるアプリのコンバージョン率が最も低く、2つ下以降のアプリの方が高いタップ率を獲得します。

アプリ内課金は製品ページのコンバージョンにほとんど影響しない

ユーザーはアプリを起動しなくても、製品ページでプロモーションされるアプリ内課金とサブスクリプションを購入できます。このシステムからもApp Storeが販売重視へと方針を転換していることがわかります。

アプリ内課金をプロモーションすることで、ユーザーがアプリに支払う金額は変わります。しかし製品ページのコンバージョン率に対しては大きな影響を及ぼしません。

その理由として、App Storeのページが平均30%程度のところまでしかスクロールされないという点が挙げられます。つまり平均的なユーザーはプロモーションテキストあたりまでスクロールした時点ですでに、アプリをインストールするか否かを決めているということです。そのため、次に挙げる要素はユーザーの目に入っていません。

  • 説明文
  • 新機能
  • サブスクリプション
  • アプリ内課金
  • 情報

アプリ内課金を見てもらうにはその位置を製品ページの上部に移動させるか、App Storeがユーザーやデベロッパーに素敵な最新アプリを見つける場としてではなく、買い物をする場として認められるまでシフトチェンジを続けるしかありません。

この記事は、SplitMetrics社のブログ”How does iOS 11 influence ASO (App Store Optimization)? We’ve analyzed 250K users.“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on SplitMetrics in English under the permission from the author.


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