ウェアラブル技術の時代の到来。私たちは今や、フィットネスバンドからランニングウォッチ、スマートシューズからスマートウォッチに至るまで、これまで以上により多くのスマートデバイスを身に着けるようになりました。

 

Appleは2015年にApple初のウェアラブルウォッチApple Watchの発売を開始し、それによりスマートウォッチへの関心が高まりました。現在市場で人気のスマートウォッチをそれぞれ検証していきましょう。

 

iOS対Androidのシェアの戦い

Apple Watchは、発売まもなくスマートウォッチ市場で約60%のシェアを獲得しました。2014年、サムスンは既にスマートウォッチを120万台出荷していました。しかしAppleは約8ヶ月後の2015年、他社のトータル出荷数よりも多い、700万台のスマートウォッチを出荷しました。

 

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Androidの急速なマーケットシェアの獲得により、私たちは再び、iOSとAndroidのシェアの戦いにおいて、バリエーションの展開を見ることになるでしょう。IDC1)IDC. インターネットデータセンター (Internet data center); 国際デジタル通信 (International Digital Communication) の略称(現:IDCフロンティア)の予測では、Andorid Wearは2019年までにほぼ40%のマーケットシェアを獲得すると見られていますが、個人的には、スマートフォン市場でのAndroidの性能を考えると、Android Wearのマーケットシェアは40%を超えると予想しています。

 

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http://venturebeat.com/2015/09/14/idc-android-wear-market-share-will-more-than-double-by-2019/

スマートウォッチは、形状、サイズ、スペック、機能性の点において、それぞれ類似しています。以下のリストでは、現在の市場で人気のスマートウォッチをそれぞれ比較しています。フィットネスに焦点を当てたFitbitとGarminを除く、スマートウォッチには実質的な差はありません。これらは、同じオペレーティングシステムを使用しており、ディスプレイの大きさ、機能性もほぼ同じです。

 

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スマートウォッチは今、スマートフォンのコンパニオンデバイスとして使用されています。

 

  • 現状のスマートウォッチは、受信/送信の音声コール、メッセージ/通知、ナビゲーション、支払い等において、ペアとなる電話機が必要です。スマートウォッチだけでは機能しないのです。スマートウォッチのほとんどは、GPSセンサーを持っていません。
  • 健康&フィットネスとしてのデバイス:スマートウォッチのほとんどは、ユーザーのアクティビティ時における心拍数を記録できます。フィットネス用のウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ以上の機能を提供できていないので、最終的にスマートウォッチに置き換わるでしょう。
  • ファッションとしてのデバイス:スマートウォッチは携帯電話とは異なり、ファッションとして使用されています。中でも「スマートエレメンツ」と呼ばれる商品は、今後よりいっそうハイテクなファッションデバイスとなるでしょう。


それぞれのスマートウォッチのユーザインターフェイスはほぼ同じです。

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Moto 360 2nd Watch

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Apple Watch

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Ticwatch

各スマートウォッチに差がないというのには2つの理由が想定されます。

 

(1)プラットフォームがiOS とAndroid Wearの2つしかないため、 ユーザーエクスペリエンスとユースケースが固定されてしまっているから。

(2)時計という形状が通信デバイスとしての機能性/用途を制限するから。

 

ある人がカップ形状の製品を見た場合に、それをカップとして使用されるものと認識するように、人は機能性を形状と結び付けて考えます。デバイスの設計には、マイクロチップとソフトウェアがあれば、形状の制限はありません。しかし、通信デバイスとしての使用において、スマートウォッチは課題に直面しているのです。時計という形状は、時間を知らせる、またはファッションとしてのデバイスだと認識されます。そのため、新たに追加した機能をユーザーに使ってもらうよう、お願いするのは非常に難しいです。また、スマートウォッチで通話が可能になったところで、耳と口との間ではなく、手首の部分に話しかけるなんてことは奇妙です。

 

スマートウォッチの未来は個人の生産性をどれだけ高められるにかかっています

個人的にはスマートウォッチは今後、個人の生産性を高めるツールになるだろうと考えています。スマートウォッチはコンパニオンデバイスというよりもむしろ、独立したデバイスになるでしょう。

 

  • モバイル決済:モバイル決済は、スマートウォッチに劇的にシフトします。より便利に、より直感的に行われます。ショッピングモール、ガソリンスタンド、レストランなどでは、シンプルなタッチで十分機能します。
  • パーソナルアシスタント:Google Now の他にも、車のロックを解除、ドアロックを解除、室温調節、皿洗いの時間設定、RFIDを使って大規模なショッピングモールで欲しいアイテムを見つけ出す。これらすべての作業は、スマートウォッチで簡単に行えます。
  • 継続的な診断:人々は十年後には、自分たちに心臓発作が起きるまで医者を訪問しないことを非常に奇妙に思うようになるでしょう。10ポンド得て、体重を落とそうとすることは不思議です。うつ病を数ヶ月または何年間も患ったうえで、医者に相談に行くなんてことは奇妙です。

 

スマートウォッチで継続的な診断が可能になります。あなたが好きな場所で、好きな仕事をしている最中の笑顔を送り、あなたが好きではない、例えば、今朝の通勤はひどかった等と言ってしかめっ面な顔を送る。これらは、あなたがどんな種類の仕事を得意とし好み、どんな種類の仕事を好まず、自分に幸せをもたらさないかの分析と予想を可能にします。これによって、私たちの仕事や幸せに対する考え方は劇的に変化するでしょう。さらに、深刻な病気が起こる前に予防を行えるようにもなります。

 

スマートウォッチはスマートフォンのコンパニオンデバイスではありません。あなたと、あなたの生活の真の味方です。

 

この記事は、Medium上の記事 “Smart Watch — from a companion device to a productivity tool” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on Medium in English under the permission from the author.

注釈   [ + ]

1. IDC. インターネットデータセンター (Internet data center); 国際デジタル通信 (International Digital Communication) の略称(現:IDCフロンティア)