はじめに

近年盛り上がりをみせるEdtech業界。政府は2020年までに生徒1人に1台のタブレットを配布するという方針を打ち出しており、ますます盛り上がっていくでしょう。

そんな業界で先陣を切ってイノベーションを起こし、輝かしい実績を残してきたのが、スタディプラス株式会社が運営するサービス『Studyplus』です。『Studyplus』を利用することでユーザーは学習を記録し可視化でき、また同じ目標を目指す仲間とのSNSでモチベーションを保って勉強に取り組めます。

『Studyplus』はユーザーが勉強を継続できるようになることが提供する価値であり、収益の観点においても広告が主な課金ポイントであるため、アプリを継続して利用してもらうようにすることが重要です。そこで、Reproのアプリ分析・マーケティングツールを利用して、プッシュ通知を中心としたアプリ内マーケティング施策により継続率の改善や、アプリのユーザー体験向上のための分析を取り組んでいます。今回は『Studyplus』を運営する担当者の福田さんにアプリのグロースの背景をお話しいただきました。

自己紹介・サービスの紹介

弊社は「毎日の勉強を習慣にできない」悩みを解決するアプリ『Studyplus』を運営しています。勉強の記録をつけてグラフとして可視化したり、サービス内で勉強仲間を作ってお互いに励まし合ったりすることで、挫折しがちな勉強を習慣化することができます。

ユーザーの半分は大学受験を控えた高校生、中学生と大学生が15%ずつ、残りが社会人と幅広い層に利用してもらっています。「このアプリのお陰で勉強を続けられるようになった」などのお声をいただけるようになり、現在では『Studyplus』は教育カテゴリのアプリとしては利用者No.1のサービス1)https://lab.appa.pe/2017-07/studyplus-dau1st.htmlに成長することができました。

スタディプラスのアプリの現在の開発体制としては、ディレクションとアプリの分析を私が担当し、ディレクターからトップダウンではなく、みんなで話しながら進めていくというスタイルで行っています。アプリ内マーケティングの施策を検証する中では、企画をデザイナー2人と相談して行い、ユーザーインタビューを通して改めて分かった内容なども取り入れています。

サービス立ち上げの経緯

『Studyplus』は2011年に母体となるWebサービスがスタートし、2014年にアプリリリース、1年後にユーザー同士で勉強のモチベーションを高めるためのSNS機能を搭載しました。現在はアプリをメインで利用してもらっています。

立ち上げの経緯としては、弊社代表の廣瀬の大学受験時の経験によるものです。廣瀬自身が漠然と授業を受けているだけでは勉強が身につかないと感じ、教材ごとに勉強時間とページ数を記録する「勉強記録ノート」を作り、自分がどれだけ勉強したか一目でわかるようにした結果、勉強を習慣化することができました。廣瀬はこの経験から勉強において最も重要なことは、学習を記録し継続できるような環境を作ることであると考え、『Studyplus』のリリースに至ったと聞いています。

Webとアプリのユーザー比率とそれぞれの目的

もともとwebから始めたサービスですが、学習の記録やSNSの利用についてはアプリが中心となっています。単純に月間のユーザー数を見るとWebの方が多いのですが、DAUに関してはWebはアプリの3分の1といったようにアプリの方が高いです。

Webは集客を目的としたコンテンツメディアとして運用しており、アプリをダウンロードしてもらうための1つのチャネルとなっています。アプリストアで勉強アプリを探すという人もいますが多くはありません。まずはWebで検索する中でコンテンツを見てもらう。そして興味を持った人がアプリをインストールして使ってもらうという流れを考えています。

リテンションの改善に必要な分析基盤構築のハードル

プッシュ通知を用いたアプリ内マーケティングの施策については、どのようなユーザーに対してどのようなタイミングで行えば効果的かという仮説については、もともと持っていました。しかし、仮説を立てるための分析、プッシュ通知の設定や効果検証において、エンジニアの工数が膨大でスピーディーに実施できない状態だったと聞いています。

まず、当時利用していたGoogleアナリティクスやFlurryでは全体の数値を確認できましたが、ユーザー毎の行動を追うことはできませんでした。そのため、仮説を立てるために分析をするには、まずエンジニアにデータベースからユーザーの行動データのログを抽出してもらう必要がありました。また、プッシュ通知の配信においても施策を実施するたびにプッシュ通知の内容をエンジニアに伝えて、その度に設定してもらう必要がありました。効果検証においては、プッシュ通知を配信したユーザーを特定して分析することがそもそもできず、成果を結論付けられない状態でした。

ユーザー行動の分析ツールということでもともと探していてReproを導入したと聞いていますが、現在私が担当する中で分析はもちろん、プッシュ通知やアプリ内メッセージなどを用いたアプリ内マーケティングも効率良く改善を進められています。

リテンション率の向上には許諾率を高めて、セグメントプッシュ通知!

私が入社した段階で、すでに前任の担当者がプッシュ通知を利用したリテンション率の向上の取り組みを行っていたので、まずはその内容を紹介します。

プッシュ通知の許諾率が低ければ当然ながら効果も低い

プッシュ通知は効果的なマーケティング手段と言っても、配信対象が少なければその効果は低くなってしまいます。アプリをリリースしてからしばらくはチュートリアル後にプッシュ通知の許諾を取っていましたが、2016年の夏に勉強時刻になったらプッシュ通知でリマインドする機能を導入しました。

勉強を習慣化させたい人に対して、勉強する時刻をリマインドする機能のニーズは合致し、リマインド機能のためにプッシュ通知の許諾を求めることで許諾率が飛躍的に上がりました。

ユーザーが配信されるプッシュ通知に対して納得できるような説明と併せてプッシュ通知の許諾を求めることで許諾率が高まるということは当たり前とも言えますが、それぞれのアプリに合ったタイミングを見つける必要があり、とても重要だと考えています。

セグメント別のプッシュ通知でリテンション率が改善!

マジックナンバー(アプリの継続利用を促すトリガーとなる条件)を分析してみると、勉強記録機能を使っているユーザーのリテンション率が高いことがわかりました。そこで、ユーザーの行動のうち「勉強記録をしている」をリテンション改善のために伸ばすべき指標として、プッシュ通知を配信しました。

まずはユーザーの行動に合わせて「初回起動」「勉強記録をしていない」といったユーザーのステータス別にプッシュ通知を送りました。

また、ユーザーのプロフィールに合わせたプッシュ通知の最適化も行ないました。まず学年別に同じ文言でプッシュ通知を打ち、開封率とマジックナンバーの行動を取っているかを見る。すると違いが出ていて、受験に向けて勉強に取り組んでいる高校3年生とまだ受験を意識していない高校1、2年生では刺さる文言が異なり、それぞれに最適な文言を配信するようにしました。

もともとリテンション率は他のアプリと比べると高いのですが、プッシュ通知を用いたアプリ内マーケティングによりリテンションは約3%改善されました。

利用率の低かった”資料請求”をアプリ内マーケティングでCVRを約4倍に改善!

私が入社後に取り組んで、プッシュ通知とアプリ内メッセージを使った取り組みについて紹介します。

『Studyplus』では、大学の資料を請求できるサービスもやっています。しかし、このサービスの認知度はあまり高くなく、そこまで利用しているユーザーはいませんでした。そこでプッシュ通知でサービスの存在を知らせると、なんとCVが3~4倍増えました。

もともと資料がどういうものかをうまくアピール出来ていない状態だったのに対して、アプリ内メッセージを利用して、さまざまな訴求軸をA/Bテストで検証しました。

A/Bテストを行っていく中で「アプリ内にあるパンフレットの数」「”いよいよ今年は受験”という季節のトレンドに合わせた訴求」「資料請求で1000円もらえるという具体的なメリット」をセットで入れることで、CVRが約4倍に改善しました。

コンテンツの良さ、季節のトレンドを狙ってなぜ今ダウンロードすべきなのかを明示するというところがCVRの向上につながったと考えています。

ユーザーのさまざまなユーザーの属性や状態に対して最適なクリエイティブを検証するために、2(学年)×2(クリエイティブパターン)×2(最後に使った日)×2(ios/android)の計16パターンでテストしています。

プッシュ通知についてもA/Bテストを行い、2(学年)×2(クリエイティブパターン×2(ios/android)の計8パターンでテストしました。結果としては、プッシュ通知を開いたユーザーのCVRも約6倍に改善することができました。

今後やりたいこと

スタディプラスのユーザーの多くがもともと勉強を続けられる人の可能性は高く、ミッションとしては勉強が続かない人が続けられるような状態を作ることが重要です。勉強が続かない人が1日や3日でアプリを辞めてしまうという場合にどういった動きをしているのかをみて、続く、続かないの理由はなにか、どこで離脱しているのかを見ていきたいと考えています。

そういったデータは、他のツールを利用した全体の大きな数字ではわからないことが多く、Reproの分析機能を使って、ユーザーという観点での分析をしていきたいと考えています。

ユーザーが勉強を続けられるようにするうえで重要で、強化していきたいのが勉強の成果である”達成報告”の機能です。どういった勉強をした人がどこに合格したのかというデータは、勉強が続かない人のモチベートという面と、より良い勉強方法をユーザーに伝えるという面において今後重要になると考えています。

『Studyplus』は、継続率というのがアプリの収益に直結するという観点もありますが、ユーザーの勉強が続く=継続率があがるということを大切にして、これからもアプリを改善していきたいと考えています。

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