先日、モバイルマーケティング会社「Tune」は、「Apple」と業務提携し、新規/リピーターのアプリユーザーに関するデータにアクセス・解析を行うことが可能になりました。「Tune」による調査は、2017年11月から2018年5月までに世界中で31億回以上DLされたアプリを分析したものです。その調査からアプリを再インストールするユーザーの数が大変多く、DL数全体の42%が再DLであることがわかりました。また、スマートフォン所有者の98%はアプリを再インストールDLしたことがあり、その40%は定期的(毎週または毎月)に再インストールを行なっていることもわかりました。

これらの結果は、App Storeプロダクトページの「新機能」の重要性が増していることを示しています。

新しくなったiOS11の「新機能」

iOS11以前のアプリストアにおけるプロダクトページの「新機能」の目的はアプリのアップデート情報を伝えることでした。しかし、iOS11がリリースされると、プロダクトページで「新機能」が表示される場所が変更になりました。それにより、再びマーケティングに影響を与えることになったのです。

iOS11以前は、「新機能」は「アプリ説明文」の下部にありました。iOS11以降、アプリをインストールしたことがない場合は「評価とレビュー」の下部に表示され(図左)、顧客が既にアプリをインストールしたことがある場合、アプリをアンインストールしたかどうかにかかわらず、「新機能」はプロダクトページの最上部に表示されます(図右)。つまり、一度でもアプリをDLしたことがある場合は、プロダクトページにおいて第一印象を決める場所を「新機能」が占めることになったのです。

この変更に伴い、「新機能」にユーザーのニーズに合ったメッセージを記載することで、既存顧客に自社アプリの最新バージョンをアップデートしてもらうだけでなく、以前にインストールしたものの、アプリに満足できず離脱してしまった顧客が再びDLするきっかけを作ることができるようになりました。

また、今回の調査からユーザーがアプリをアンインストールしたからといって、そのユーザーを永遠に失ったというわけではないということ、ユーザーが再インストールをした理由の大半は単純に「アプリをもう一度試してみることにした」からであることもわかっています。

ここまでで、「新機能」がプロダクトページにおいて重要な役割を持っていることがわかりました。さらにTune社による調査では、「新機能」の内容を最適化することで、CVRを最大12%上昇させる可能性があることがわかっています。

ここからは新機能の最適化方法をご紹介します。

「新機能」のコンテンツ戦略

「新機能」のコンテンツとエンゲージメントの分析から、プロダクトページ訪問者の0〜0.27%(中央値は0.06%)が、「新機能」を詳細をみるために「さらに表示」をタップしていることがわかり、さらに、その訪問者の16%〜42%(中央値は25%)は実際にアプリをDLしていたことがわかりました。

つまり、魅力的なクリエイティブを作成することはもちろん大切ですが、「新機能」を最適化することも利益に繋がる可能性があるということです。

ここからは、「新機能」の分析からわかった、App Storeで上位ランキングに上がっているアプリ運営会社に共通している4つの戦略をご紹介します。

1.更新内容を明記しない

「新機能」で共通した手法のひとつに、更新内容を明記しないというものがありました。これは、アップデートによってどこが変わったかを具体的に示さず、単純にアプリのアップデートを知らせているという手法です。この手法では、アプリ運営会社がアプリの最適化にコミットしていることをユーザーに示しています。一方で、既存ユーザーにアップデートを促し、もしくはアンインストールしてしまったユーザーにどんなアップデートがされたかを具体的に伝え、最新バージョンのダウンロードを促すことはできないため、あまり推奨されている手法ではありません。

それでも更新内容を明記しない場合は、『Hulu』の例を参考にするといいでしょう。 『Hulu』の「新機能」は、更新内容は具体的に示されていないもののとてもかっこいいと言われています。文章でユーザーを惹きつけることができれば、DLしてくれる可能性も高まります。

2.具体的な修復

特定の修正を強調するという手法も共通して見られました。この手法では、修正した内容が細かく記載してあります。これは更新内容を明記しない場合と同様にアプリの最適化にコミットしていることをユーザーに示すことができるだけでなく、ユーザーがアプリをアンイストールする原因となる特定のバグを強調し、アプリの再DLを促すことができます。

一方、特定のバグ修正を強調するこの手法のデメリットは、リピーターにとってはあまり意味のない問題に、貴重なプロダクトページを割いてしまうということです。

それでは、この問題を回避する方法はあるのでしょうか。

「ブリティッシュ・エアウェイズ」の予約管理アプリのプロダクトページは、特定のバグ修正の詳細がアプリに問題のあった特定のユーザーに対する回答式に示されており、テクニカルな対応を一切感じさせません。

この手法は特にゲーム要素のないアプリで役立ち、アプリの再インストールがユーザーの「問題の解決もしくはプロセスの単純化」のニーズによって大きく動かされることを明かしています。 したがって、プロセスが複雑化されるとアプリのアンインストールを加速させてしまうので、そういったバグを修正し、プロセスをより単純化できれば、アプリユーザーのニーズに応えることができるといえます。

また、ゲームアプリ運営会社がゲームにレベルを追加したなどの情報を掲載する場合があります。この手法は、新しいレベルや機能を売り込むことでユーザーを惹き込むため、特に競合他社のゲームに乗り換えてしまったユーザーに対して有効です。

3.ブランド関連でのアプローチ

次に紹介する手法は、ブランド関連でのアプローチです。この手法では、ブランドイメージに焦点を当て、関連キャラクターやアプリに関するコンテンツを組み込むことでユーザーを惹きつけ、親近感が湧くようになっています。この手法の利点は、非常にユニークでクリエイティブな方法でファンを引き戻すことができるということです。アプリをアンインストールしてしまったユーザーにプロダクトページを通してアプリへの好奇心を高め、ユーザーに再インストールを促す最適な手法です。

また、この手法はインストールはしているものの、長期間ログインがないユーザーに対しても、新しくなったアプリをアピールし、もう一度アプリを起動してもらえる方法だということがわかっています。

ゲームアプリ『Blossom Blast Saga』の新機能では、ブランド関連でのアプローチと具体的な修復を組み合わせて載せています。これはゲーム系アプリの再インストールはdesire(願望)やsentiment(感傷)によって大きく突き動かされるということがわかっており、こういったカテゴリのアプリに有効な手法であると言えます。

ブランドに関連したテーマと、「20個のステージを追加!」などの新機能の追加を組み合わせることでゲームユーザーの心理を利用し、巧みにDLへと誘導することができるでしょう。

4.話し口調で問いかける

最後の手法は、話し口調を使用するものです。こちらではプロダクトページの訪問者に直接話しかけるようなメッセージを用います。

このように、App Storeの訪問者に直接質問を投げかけることで、注意を引きつけることができます。

サバイバルアクションゲームアプリ『Battlelands Royale』では、話し口調を使いながら、具体的な修正をうまく組み合わせて新機能を説明しています。 この手法は、面白く、ユニークである上に、プロダクトページの訪問者の注意を強く引きつけることができる戦略であると言えるでしょう。

解説書からヒント

  • レビュー分析:自社のアプリに関するレビューから、共通の課題を特定します。このとき、レビューをしている人物の言語にも注意しましょう。「新機能」にはこれらの課題に対する対応を独自性を持った方法で取り上げましょう。社内のアプリ解析プラットフォーム/サービス:アプリ分析ツールを使いユーザーからのフィードバックを手に入れましょう。タッチヒートマップやユーザー記録といった機能は、タップやスワイプ、アクションを可視化することができ、アプリ各機能が正常に作動しているか識別することができます。「新機能」のコンテンツを書く際にもこちらの情報は役立つでしょう。
  • 市場調査:自社アプリと同じカテゴリー内でのトレンドを特定します。競合他社アプリに切り替えてしまった理由として、可能性のある原因を明らかにし、その対応を「新機能」のコンテンツに入れましょう。

この記事は、Storemaven社のブログ”What Does New Data on Reinstalls Mean for App Store Optimization (ASO)?“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Storemaven in English under the permission from the author.


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