モバイルアプリのリリースへの道のりは、決して容易なものではありません。そして、たとえリリースに至ったとしても、全くDLされない可能性もなきにしもあらず。 実際、モバイルアプリの30%がリリースから12~18ヵ月で失敗に終わっています。失敗の主な原因は45%が資金不足、56%がユーザーのニーズを満たしていなかったことでした。
Google Play ストアに掲載されているアプリの60%が、リリースから1週間後にはDL数が80%も減少しているといいます。また、スマートフォンユーザーの大半は1ヵ月の内にDLするアプリの件数が0という衝撃のデータも出ていました。

企画や開発、リリース、運用の各段階を適切な手順で進めていくことが、アプリビジネスにおいて成功の鍵。もし、アプリの運用でうまくいかなかったとしても、その失敗から学ぶことができればこれまで費やしてきた時間と費用を無駄にすることなく、新たな価値を見出すことができるでしょう。

実際に失敗から学び最終的に成功を収めたという事例も数々あるため、落ち込むだけで終わらせるのは勿体無いこと。 今回はモバイルアプリの失敗を成功に変えるためのコツを紹介します。

客観的に見る

アプリはリリースするだけでも多大な時間や労力を費やさなくてはなりません。

リリース後もアプリに不具合が生じれば、さらに多くの時間や労力を投入しなくてはならないでしょう。そして、それだけ多くの労力を割いたにもかかわらず、アプリが軌道にのらなかった場合、精神的なダメージはとても大きなものになります。

そんな場面に直面した時は、アプリから少し離れてリフレッシュをしてみましょう。 家族や友人との時間や一人でリラックスして冷静になる時間があれば、アプリに向かって今やるべきことが見えてくるはずです。

アプリと向き合う

アプリの失敗を成功に変えるもう一つのポイントは原因を振り返って見つめ直すことです。

まずはアプリをリリースできなかった原因が何だったのかを特定しましょう。ここでアプリのリリースに失敗した原因としてあがっている声を見てみましょう。

途中で改善できたはずの原因が大部分を占めていました。上位3つの理由は、それぞれ何だったのでしょうか。

  1. 需要がなかった ニーズがないアプリの開発に時間と費用を注ぎ込んでしまったということですが、要するに事前の調査不足が原因と言えるでしょう。
  2. 資金が尽きた 開発途中で資金が尽きたというのは、予算の検討が不十分だったせいです。
  3. チーム編成が正しくなかった 事前の検討が十分ではなかったせいではないでしょうか。

失敗の原因がはっきりとわかったら、しっかりと受け止めて改善していかなくてはなりません。

失敗したことに対して気持ちの切り替えが上手くできないという場合は、EQ (こころの知能指数) を学んでみるのも良いでしょう。EQはピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士によって発表された理論で、4つの主要要素で形成されます。

  • 自己認識能力 自分の気持ちをコントロールして、言葉や行動を起こす前に想像させる能力です。自己認識力が備わっていれば、自分の行動が周囲にどのような影響を及ぼすか理解できるようになるでしょう。

  • モチベーション 自分が夢中になれるものを指します。ここには金銭や社会的地位だけでなく、様々な要素を含みます。

  • 共感能力 他者の感情を汲み取りながら接する能力です。

  • 社会的能力 仕事と私生活のバランスを上手く調整する能力を指します。周囲の人々との関係性を築き、維持する能力です。

    様々なサイトからEQテストを受けることができるので、一度試してみてもいいかもしれません。

謙虚さと自信のバランスを保つ

謙虚さと自信の程よいバランスを見つけるのはなかなか難しいことです。しかし、アプリの失敗体験から学びを得るためには、このバランス感を身に付けなくてはなりません。

自信過剰になってアプリ開発に必要な時間や資金を見誤ってしまうと失敗に繋がってしまいますが、謙虚になりすぎると人員や資金を無駄に投資してしまう可能性があります。 自分の力を正確に見極め、バランス感を調整しましょう。

失敗から学ぶ

アプリで失敗をしてしまったら、まずは失敗を招いた原因を突き止めしましょう。

開発の過程で原因はありませんでしたか?アプリをテストしながら開発を進めていなかった場合、バグや不具合が多数生じることがあります。 そうすればUXが損なわれてしまうこととなり、ユーザーは別のサービスに乗り換えてしまうでしょう。実際に3回以上不具合が発生したアプリを継続して利用するユーザーは16%しかいません。多数の不具合が失敗の原因だとすれば、事前に防ぐことができたはずです。

リリースに時間かけすぎる必要はありませんが、必ず適切なテストを実施しましょう。また、CI (継続的インテグレーション)を実装すれば、不具合を減らしてアプリをスムーズに作動させることができます。

失敗した原因の中には、アプリの認知度が低かったケースもあります。

アプリのプロモーションはリリース前から始めましょう。 すでにアプリ以外で何かしらのビジネスを展開しているなら、リリースする前に既存顧客にアプローチすべきです。 スタートアップ企業として初めてのアプリをリリースするのであれば、企業名をしっかり認知してもらうための戦略を考えなくてはなりません。

リリース当初はある程度のダウンロード数を獲得できたとしても、その後、ユーザーのリテンション率をあげる施策を行っていましたか?

グラフからわかるように、どのカテゴリのアプリでもリテンション率は毎月減少していきます。

成功を収めたアプリには、ユーザが継続的にアプリを使ってくれるような工夫が施されています。継続率を改善する方法については「アプリ成長の鍵は継続率!(リテンション分析を用いたアプリのグロースハック①)」を参考にしてください。

もう一度やり直す

ここで改めてアプリ企画に戻ります。 今までの過程において、失敗から学んだことを活かした新たなアプリを開発しましょう。新しいアプリは、失敗したアプリを改良したものでも0から着手したものでも構いません。

アプリを改良する場合は過去の失敗を繰り返さないようにしてください。 前回のアプリでパフォーマンスが好調だったならば、同じ開発者に協力してもらうことで人員を探す時間を省くことができます。前回の失敗を最大限に活用して成功するアプリを開発しましょう。

結論

アプリ開発に失敗はつきものです。原因をしっかり追求して次のアプリ開発に役立てましょう。

この記事は、buildfire社のブログ”How to Turn Your Mobile App Failure into Success“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on buildfire in English under the permission from the author.


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